国立大学法人 岡山大学

LANGUAGE
ENGLISHCHINESE
MENU

第14回「岡山リビングラボ」オープンイノベーションプログラム「自治体のヘルスケア・アプリの高付加価値化や地域での普及につながるアイデア」を開催

2021年11月09日

 本学はイノベーションエコシステム構築などのために、全学を挙げて研究力強化・産学共創に力を入れています。本学のオープンイノベーションの強化推進の取り組みのひとつとして、「岡山リビングラボ」(企画運営担当:志水武史 本学学術研究院ヘルスシステム統合科学学域特任准教授)の取り組みを実施しており、第14回オープンイノベーションプログラム(O2IP)を10月28日、岡山リビングラボとおかやまスタートアップ支援拠点運営委員会(ももスタ)主催、神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室共催で、オンラインと、ももスタを会場としたオフラインを併用して開催しました。
 14回目の今回は、はじめての自治体参加となる神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室から提示された「自治体のヘルスケア・アプリの高付加価値化や地域での普及につながるアイデア」をテーマに開催しました。
 今日、人々の日常生活におけるバイタルデータや健康診断結果を記録し、健康維持・増進等に役立てることを目的としたヘルスケア・アプリは様々な企業等によって開発・提供されています。多くの人々がこうしたアプリを使用することにより、膨大なデータが蓄積されています。こうしたヘルスケア・ビッグデータの利活用方法についても、多くの企業等で検討されているほか、アプリに接続する様々なITデバイス(リスト装着型デバイス等)の開発も進められているところです。ヘルスケア分野において個人のアプリやデバイスの利用、自治体や企業でのビッグデータの分析・活用が進むことにより、地域住民の健康増進や生活の質向上、医療・介護費の適正化、ヘルスケア産業の伸興(雇用拡大)といった社会的効果が期待されます。
 これらの社会的効果の実現を図るため、神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室では「未病産業研究会」を設置し、900社を超える様々な分野の企業と連携した取り組みを2014年から継続しています。さらに神奈川県では、独自開発・導入した健康管理アプリ「マイME-BYOカルテ(2016年3月運用開始)」や、その中で測定できる「未病指標(個人の現在の未病の状態や将来の疾病リスクを数値で見える化するもの)(2020年3月にアプリ内に追加実装)」の普及に向けた取り組みを行っています。
 今回のプログラムでは、神奈川県の未病指標やアプリに関連して「地域住民にアプリを幅広く利活用してもらうためのアイデア」、「ヘルスケア産業育成や地域住民の健康維持・増進につながる未病指標の内容およびデータ利活用についてのアイデア」を参加者全員で検討しました。
 今回は共催団体のプレゼンターとして、神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室の大久保亜里紗氏と谷康雄氏がテーマ説明等を行いました。その後、グループでのディスカッションを行い、事業アイデアなどが発表されました。プログラムの企画運営担当である志水准教授は「神奈川県など自治体の抱える健康課題はそれを解決することのできる新たなビジネスを考えるきっかけになる」とコメントしています。今後もオープンイノベーションをもとに地域から産学共創などを加速させるとともに、新たなイノベーションを創出させる取り組みを活性化させていきます。
 なお、次回第15回は九州地域から初の共催企業参加となる西日本新聞様が提示される「認知機能低下防止に向けた新聞社独自WEBサイトのコンテンツに関するアイデア」というテーマで、11月26日(金)13:30から17:00、オンラインとオフラインの併用形式で開催予定です。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。


【本件問い合わせ先】
学術研究院ヘルスシステム統合科学学域 特任准教授 志水武史
TEL:086-251-8612
E-mail:shimizu.takeshi◎okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。

年度