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仁科准教授が「平成29年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択

 環境省の平成29年度予算において措置された「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」の審査結果が4月4日に発表され、本学異分野融合先端研究コアに所属する仁科勇太准教授の課題が採択されました。
 CO2排出削減技術の開発・実証は、CO2排出削減量の拡大や地球温暖化対策コストの低減を促すとともに、排出削減技術が社会に広く普及することにより、低炭素社会の創出につながります。一方、民間に委ねるだけでは必要なCO2排出削減技術の開発が必ずしも十分に進まないことから、本事業は、将来的な地球温暖化対策の強化につながるCO2排出削減効果の優れた技術の開発・実証を主導し、CO2排出量の大幅な削減を目指すものとして環境省により実施されています。
 仁科准教授は、「グラフェンの合成技術開発とエネルギーデバイスへの応用によるCO2削減のへの貢献」という課題で採択されました。この課題では、平面状の炭素素材である「グラフェン」を簡便に合成するプロセスを開発することで、グラフェンで粒子状の炭素素材「カーボンブラック」を代替することによるCO2排出削減と、電気自動車導入促進につながるリチウムイオン電池や潤滑剤等への応用によるCO2排出削減の両者を、同時に達成することを目指します。
 仁科准教授らは、平成28年度まで実施されていた「農林水産省革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究)」において、補完研究機関として、異分野連携のもと、さまざまな革新的技術開発を行ってきました。また、科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業「さきがけ」(平成25年10月~平成29年3月)では、二次元炭素ナノシートの合成法を確立し大型放射光施設を用いて、黒鉛の酸化メカニズムの解明を行いました。平成26年度の国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「低炭素社会を実現するナノ炭素材料実用化プロジェクト」(平成26年10月~平成29年2月)では、ベンチスケール設備(1日あたり5キログラム)での黒鉛の酸化・還元プロセスの実証を達成しています。国際共同研究にも注力しており、JSTの「国際科学技術共同研究推進プログラム」(平成27年10月~平成31年3月)では、フランスの研究グループと共同でグラフェンを用いるバイオ燃料電池の研究開発を行っています。
 一昨年11月に採択されたパリ協定は、歴史上初めて全ての国が参加する公平な合意であり、脱炭素社会に向けた転換点となるものとされています。パリ協定においては、地球の平均気温の上昇を2度以下に抑えることを前提に、1.5度以下に抑える努力を追求することなどを目的としており、この目的を達成するよう、今世紀後半に温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指しています。我が国も地球温暖化対策計画に定めたように、2050年までにCO2の80%排出削減を目指して様々な努力をしていかなければなりません。岡山大学における先端技術も、我が国の国際貢献につながるものであり、この事業の成果も大変期待されています。

【本件問い合わせ先】
異分野融合先端研究コア 准教授 仁科勇太
TEL:086-251-8718
東京オフィス シニアURA 花岡千草
TEL:03-6225-2905

(17.04.27)


「平成29年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択された仁科准教授