GISの画像表示システム


 コンピュータの画面は、細かい光の点の集まりです。テレビ画面をよく見ると、赤・緑・青の3色の細かい点があり、それぞれの明るさが変わることによって色がつくられているのがわかります。これが光の三原色です。三原色は、RGB(Red、Green、Blue)とも呼ばれますが、もしRGBのそれぞれの明るさを3段階ずつに調節できるとすると、その組み合わせは27通り。27色を表示できることになります。IDRISIなどの一般的なGISソフトウェアは、同時に用いることができるのは256色までですが、組み合わせとしては、RGBそれぞれ256階調まで扱うことができるので、256の3乗という、多くの色を使うことができます。ちなみに、256というのは、2の8乗で、2進数で11111111。2進数8桁の単位を1バイトと呼びます。

 RGBが組み合わさった1つの点をドットと呼ぶと、一画面に表示できるドットの数は、ディスプレイそのものの性能と、コンピュータに用いられているビデオカードの性能によって決まります。以前は600×480ドットのVGA画面が多かったのですが、最近は1024×768ドットのSVGAやそれ以上の、多くの情報を一度に表示できるシステムが一般的になっています。GISソフトウェアは、画面のまわりをいろいろな表示で使いますから、実際につくる画像データは、画面全体の面積の2分の1程度までが扱いやすいようです。

 そこで、仮に400×300ドットの画像をつくるとすると、合計は12万ドットで、それぞれのドットが色情報をもつということになります。256色の色情報に0〜255の番号をつけ、「255,255,230,120,・・・・」というように、テキストファイルでこれを400単位、300行に記述すると、フロッピー・ディスクにはとても収まらないような、大きなファイルになってしまいます。画像ファイルの形式には、TIFFや、GIF、BMP、JPEGなどのさまざまなものがありますが、これらには、できるだけ小さなファイルで美しい画像を表示するために、いろいろな工夫がこらされています。

 一枚の画像ファイルの中の特定の位置を示すのには、座標が用いられます。コンピュータの画像は一般的に左上角を原点としますので、400×300ドットの画像の場合、最も左上のドットの座標は(0,0)で、右下を(399,299)とするのが一般的です。IDRISIの場合は、これをcolumとrowというふうに呼んでいます。もちろん、こうした表示だけでは不便なので、GISソフトウェアは、ふつう、XY座標などに換算して表示する機能を備えています。

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