くびれ部西トレンチ

 古墳には、お祀りの場として、「造り出し」と呼ばれる段状の施設が設けられることがあります。この調査区では、これまでに「造り出し」が二万古墳にも存在することをあきらかにできました。同じ時期の古墳で「造り出し」のあるものは少なく注目される例です。  

 この古墳の「造り出し」は、形などはまだ不明ですが、どうやら自然の岩盤を削って作られたようです。この壇上では、お祀りで使われたであろう「須恵器」という土器が出土しています。また、その付近に埴輪が立て並べられている可能性が高くなってきています。
 調査区内では、人物埴輪の頭部のものを始めとしてたくさんの埴輪の破片が出土しており、多種多様な埴輪が置かれていたと考えられます。他にも、珍しい装飾付きの須恵器の一部が出土しています。


(上)造り出し全景   (左下)造り出し上の埴輪片  (右下)須恵器出土状況

























  人物埴輪頭部(写真) 


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