※江戸時代の銭貨と藩札(筆者所蔵)
東野 将伸 Higashino Masanobu
【所属】
岡山大学院社会文化科学研究科・文学部 講師
【授業】
日本近世史1 日本史演習 実践演習(日本史a、b)
課題演習(日本史) 歴史文化学課題演習 など
【専攻】
日本近世史
18世紀中期から19世紀中後期(明治前期)までの時期に特に興味を持っている。近世社会がどのように近代社会へと移り変わっていき、その変容過程の特質が近代・現代社会をどのように規定したのかを、できるだけ広い視野に立って考えてみたいと思っている。
【関心のあること】
○日本近世の地域社会における金融・融通
日本近世の地域社会における金融活動の特質を考えており、特に近現代的な経済合理性に還元されない金融や融通(頼母子講や質地売買慣行)に関心を持っている。
○日本近世の都市商人と地域との間の金融・流通関係
日本近世における都市・都市商人が地域社会とどのような経済的関係を取り結んでいたのか、地域における金融・流通構造はそれ自体としてどの程度独立的なものとしてとらえてよいのか、それは近代に接続するものであったのか否か。
○日本近世・近代における民衆の思想と知識
日本近世・近代における有力者や一般民衆の家意識、領主・政府への意識について関心を持っている。家譜や家訓からみえる家・同族意識、民衆運動からみえる領主に対する意識、訴願の際の技術・レトリックなど、今後深めていきたいと考えている。
○歴史資料(主に古文書)の保存・修復、資料保全と地域社会・研究者・行政などとの関係
【主な業績】
「近世後期の頼母子運営と豪農―備中国南西部を題材に―」『地方史研究』374号、2015年
「宝暦〜文政期の豪農金融と地域社会―摂津国島下郡沢良宜浜村高島家を事例に―」『歴史科学』220・221合併号、2015年
「近世後期の一橋徳川家における財政運営―幕府・所領との関係を中心に―」『ヒストリア』259号、2016年
「近世後期から明治前期における家・同族意識―備中国後月郡山成一族の分家を題材に―」
『日本歴史』831号、 2017年
「幕末期の掛屋と年貢銀収納―備中一橋領を事例として―」『歴史学研究』966号、2018年
「近世後期の地域経済と商人―備中国南西部と大坂との関係を中心に―」『日本史研究』679号、2019年 など。
2019/3/26