Q&A

学科の理念・目的に関して

[Q1]他大学の環境に関する教育との違いやメリットはどのような点にありますか?

 土木工学をベースに他大学よりもいち早く環境工学を融合させた点にあります。つまり,既存学問をベースに学際的な取り組みができる点にあります。

[Q2]環境デザイン工学科と,他大学の建設系などの学科との違いはどのようなものですか?

 学問分野の基礎的な部分では共通するところもありますが,学科としての教育・研究目標をその名のとおり「環境」に置いているところが特徴であり,他大学と最も違う点です。 環境デザイン工学とは,従来の土木工学をベースに現在と将来の環境を正確に評価・予測した上で,合理的な計画に基づいて設計することを表しています。環境デザイン工学科は,環境に配慮した次世代の都市づくりに貢献できる土木技術者を育成し,自然と調和した持続可能性のある社会基盤の構築に貢献します。

[Q3]環境デザイン工学科に抱くイメージは建築ですが,建築と土木の違いはどこにありますか?

 建築と土木を併せて建設と呼んでいます。土木はそのほとんどが公共事業で,建築は建物の設計です。デザインと聞くと,通常,意匠をイメージしますが,我々の学科のデザインとは,従来の土木工学をベースに現在と将来の環境を正確に評価・予測した上で,合理的な計画に基づいて設計することを表しています。


教育に関して

[Q1]環境デザイン工学科のカリキュラムはどのようなものですか?

 教養教育,専門基礎教育,専門教育を有機的に結びつけた4年一貫教育を行っています。 自然科学の基礎知識の習得は,技術者,科学者として必須の条件であり学習を進める上での基盤となりますので,1,2年次で数学系などの基礎科学系の専門基礎教育を行います。同時に,環境問題理解のための教育として,環境学の基礎を学ぶ環境科学系基礎科目を1,2年次に設けています。さらに,実践的キャリア教育を推進するとともに,環境問題に取り組むための実践型教育も行っています。 専門科目は1年次から導入し,学年が進むにしたがって専門性を高め量と幅を広げていきます。これら4年一貫教育によって,広い視野に立ち,多様な価値観に対応でき,さらに国際化にも対応できる人材を育成しています。

[Q2]入学後,大学で最初に何をしますか?また,授業では最初に何をしますか?

 まず入学式の翌日にTOEICの試験を受けます。1年生は,英語や数学,理科の基礎的な科目をします。その後,専門的な科目を受けながら,4年生で卒業研究を始めます。

[Q3]理科は大好きですが,数学がとても苦手にしています。まだ将来設計がはっきりできていませんが,環境デザイン科に進む場合,今,一番やっておけばいい事はありますか?

 数学と物理です。ただし,入学先の選択肢を広げるためにも,幅広く勉強しておくことをお勧めします。

[Q4]環境デザイン工学科に入学したいのですが,物理と化学のどちらが重要ですか?

 専門教育課程で学ぶ構造物の設計や数理的な計画ができるようになるためには,物理(特に力学)の素養が最も重要であり,入試でも物理を必須としています。また,自然環境や人間社会との共生や持続的発展の視点に立つ場合,物理と同様に化学の素養も重要となってきます。 入学後の環境デザイン工学科のカリキュラムでは,物理と化学はともに重要な分野です。 なお,平成29年度の一般入試(前期日程)の個別学力検査(2次試験)から,環境デザイン工学科では物理及び化学ともに必須となっています。

[Q5]生物に関心を持っていますが,環境デザイン工学科で生物を学べる分野はありますか?

 残念ながらありません。

[Q6]留学プログラムはありますか?

 環境理工学部では,タイ国・カセサート大学との大学間協定に基づき,「国際実践型環境教育プログラム(GP特別コース)」を設置しています。このコースでは,2年生(希望者)が夏季休業中にタイで2週間・日本で2週間の約4週間,日本とタイの学生が一緒にそれぞれ双方の大学教員により英語で講義を受講します。このプログラムは,主体的に異文化に接しながら生きた英語を学ぶとともに,コミュニケーション能力や体系的な思考力を向上させることを目的としています。 また,国内と海外に拠点をもつ企業の現状に直接触れ,実際のものづくりのために必要な課題を克服していく企業の現状に直接触れる米国オレゴン州で行う体験型のインターンシップ「環境ものづくり国際インターンシッププログラム」も実施しています。 なお,大学全体で実施している留学プログラムとして,学生交流協定を締結している海外の大学に半年または1年間留学する「岡山大学短期留学プログラム・EPOK」(イーポック)や,夏季又は春季休業中を利用した「短期語学研修」があります。


研究に関して

[Q1]独特な研究をされている方とかいますか?

 基本的に,大学でやっている研究は世界で二つとない研究をしています。

[Q2]研究成果などを他大学や会社と共有することはあるのですか?

 共同研究を実施している場合など,成果を共有することはあります。


入試に関して

[Q1]環境デザイン工学科の入試にはどのようなものがありますか?

 環境デザイン工学科では,以下の入試を実施しています。詳細については必ず入学者選抜要項・学生募集要項で確認してください。
(1) 推薦入試(大学入試センター試験を課すもの) 第一次選抜:書類審査,面接,小論文 最終選抜:大学入試センター試験(5教科7科目)
(2) 一般入試(前期日程) 大学入試センター試験(5教科7科目) 個別学力検査(数学,理科2科目,英語)
(3) 一般入試(後期日程)  大学入試センター試験(5教科7科目) 個別学力検査(面接)
※その他にも以下の入試を実施しています。詳細は学生募集要項で確認してください。
(4) 帰国子女入試(保護者の海外勤務等により外国の学校教育を受けた者が対象)

[Q2]環境デザイン工学科に合格するには,入試でどの程度の得点が必要ですか?

 岡山大学ホームページで,合格者の成績情報などの情報を公開していますので参考にしてください。 「岡山大学公式HP」→「入試」→「入試情報の開示

[Q3]環境デザイン工学科の推薦入試はどのようなものですか?推薦入試は部活動での目立った活躍など,特徴の有る学生しか合格しないのではないでしょうか?

 環境デザイン工学科の推薦入試では,第1次選抜の書類審査,小論文,面接を行い,その後,最終選抜として大学入試センター試験の結果が考慮されます。選抜基準,求められる学生像については,アドミッションポリシーをご覧ください。

[Q4]入試の時の面接試験では具体的にどのような質問があるのですか?後期の面接試験の内容は難しいのでしょうか?

 面接試験では,学科の専門領域への関心,基礎知識,学習意欲,他に応用力,自己表現力なども問われますので,志望動機や得意分野,将来の進路等を具体的にアピールできることが重要になります。事前に出願書類の審査が行われ,口述試験により確認が行われます。また,入学後の学習に必要となる教科について高等学校での学習の理解度や基礎学力を評価することがあります。 なお,各学科の面接における内容は,アドミッションポリシーでご確認ください。 学科のことを理解しているか,本人の志望と合致しているか,本人の熱意を重視します。


就職・資格に関して

[Q1] 就職支援(キャリア支援)は充実していますか?

 岡山大学環境理工学部は,国立大学で初めて「学部独自」のキャリアサポート室を設置して,入学時から卒業時まで,専門の教員やカウンセラーによる,きめ細かいキャリア支援を行っています。環境理工学部は,全国の理工系学部の中でも高い就職実績を挙げています。
(主な取り組みの例)
 キャリア教育(授業)の実施,進路・就職支援相談(カウンセリング),資格・免許取得の相談,インターンシップ紹介,経営者や先輩による講演・ガイダンスの実施など。

[Q2]大学院への進学状況は?

 卒業生の約半数(平成28年度卒業生は48.6%)は大学院に進学しています。進学後は自分が選択した研究テーマについて,指導教員から専門的なアドバイスを受けながら研究を進め,最終的に修士論文を作成します。環境理工学部では,深い専門性と多角的な視点からの考察力を育成するという観点から,大学院進学を強く推奨しています。大学院進学には,自分がどの分野で何を研究テーマとして専攻したいのかが重要です。そのためには,大学の4年間でしっかりとした基礎を固める必要があります。環境理工学部の卒業生の多くは,岡山大学大学院環境生命科学研究科博士前期課程(修士)に進学します。このほか少数ですが他大学や岡山大学内の他の大学院に進学する人もいます。大学院博士前期課程修了後は,専門的知識を生かし企業・官公庁等へ就職する人や,博士後期課程(博士課程)に進学し,修了後研究者や大学教員になる人がいます,

[Q3]環境デザイン工学科の卒業生はどのようなところに就職していますか?就職率はどのくらいですか?

 社会のあらゆる方面で「環境」を専門的に学んだ人材が求められており,環境問題に取り組むスペシャリストとして期待され,公共部門や民間企業などさまざまな分野で活躍しています。 卒業生の半数近くは,学部卒業後大学院に進学し,大学院修了後就職しています。
※各学科卒業生の主な就職先の業種:国家・地方公務員,総合建設業,建設コンサルタント,道路・建設会社など

[Q4]環境デザイン工学科では,建築土の受験資格が得られますか?

 残念ながら環境デザイン工学科では建築士の受験資格は得られません。しかし,卒業後,建設会社等に就職して実務経験を積むことにより,建築士(一級,二級)の資格を取得した人もいます。 なお,建設の実務においては,「技術士」(一級建築士に相当する国家資格)が重視されていますが,環境デザイン工学科では,卒業時に技術士の一次試験が免除され,修習技術者または技術士補(二級建築士に相当)として現場実務に就くことが可能です。4年以上の実務を経験した後,二次試験に合格して技術士資格を取得している卒業生は多数にのぼります。 また,同様の資格として「測量士補」があり,卒業時に資格が得られます。また,1年以上の実務経験を経て「測量士」の資格を得ることができます。

[Q5]環境デザイン工学科は公務員になる人が多いようですが,学んだことをどのように活かせますか?

 公務員は,幅広い知識が必要になります。学科で学んだことは,就職後にも必要となる知識です。
 環境デザイン工学科は国家公務員・地方公務員とも多くの就職実績があり,公務員になる学生の割合が多いです。 学部独自に設置しているキャリアサポート室では,公務員対策ガイダンスや説明会を定期的に開催しており,サポート面でも充実しています。 毎年度卒業生の4割近く(大学院修了後も含めると4割以上)が政府(主に国土交通省)や地方自治体(県,市町村)の公務員として就職しています。地方自治体では,社会基盤(道路,橋,上・下水道,等)を新設,維持管理するための専門技術職として活躍している卒業生がたくさんいます。

[Q6]土木工学科を卒業した学生と環境デザイン工学科を卒業した学生では,就職先などにどのような違いがありますか?

 ほとんど違いはありませんが,環境系のコンサルタントやメーカーに就職するケースがあります。

[Q7]就職するときに一番大切なことは何ですか?

 その職種を理解しておくことです。就職試験では,会社の業務内容等を十分に理解しているか,仕事が続けられるかを評価されるようです。

[Q8]教員免許は取得できますか?

 環境デザイン工学科では以下の教員免許状の取得ができます。 なお,教員免許状を取得するためには,環境理工学部のカリキュラムに加えて,教育学部開講の「教職科目」を履修する必要があります。また,中学校教員の免許状を取得する場合は,それに加えて特別支援学校及び社会福祉施設で計7日間の「介護等体験」を行う必要があります。

[Q9]研究者になりたいのですが,どのような就職先がありますか?

 博士課程修了後,ポストドクター研究者を経て,岡山大学をはじめとした国公立大学の教員,国立環境研究所,農業環境技術研究所などの研究者や,公団や民間企業で研究職に就いている人が多くいます。また,いったん就職した後に,社会人大学院生として再入学し,博士の学位を取得して研究に従事している人もいます。

[Q10]就職にあたって,女子学生が不利になることがありますか?

 女子学生ということで不利になることはありません。女性を求めている企業も多いです。例えば,最近では「ドボジョ」("土木女子"の意味)という言葉もあるくらい,土木・建設系においても女子学生の活躍の場が広がっています。

[Q11]勤務地の状況は?

 全国各地に就職しています。海外で活躍している卒業生もいます。

[Q12]建設会社に就職するのは大変ですか?

 例年,スーパーゼネコンをはじめ,多くのゼネコンに就職しています。 卒業後約2割(大学院修了後含めると3割近く)が建設系の会社へ就職しています。環境に理解のある土木技術者を育成することを目的としたカリキュラム設計となっています。


その他

[Q1]環境デザイン工学科の学生のうち女子学生の割合は?

 男子約80%,女子約20%です。

[Q2]研究活動をしながら,アルバイトやサークル活動は可能なのでしょうか?

 両立は可能です。アルバイトやサークル活動は主に休日にしていますが,平日の夜間や早朝に行う学生もいます。