【身体所見】
出直後あるいは, 1 〜 2 か月頃より全身のチアノーゼが出現する.幼児,学童では運動能力が低下し,歩行時にそんきょの姿勢が見られる.第2肋間胸骨左縁の駆出性収縮期雑音を主体とする心雑音は新生児期から聴取される. II 音は単一で亢進する.
【検査所見】 胸部 X 線像で肺血管陰影は減少し,肺動脈陰影である左 II 弓が陥凹するため“木靴型”となる.心電図は右軸偏位,右室肥大所見を呈する.心エコー図では,右室流出路を構成する心室中隔の前方偏位が特徴的である.大動脈直下に心室中隔欠損が認められ,大動脈は前方に偏位し心室中隔へ騎乗している.左室容量と肺動脈径の評価は手術のリスクを評価する上で重要である.