第1回岡山大学生殖生命科学教育プログラム


日時:2006年5月15日(月)午前10時〜午後4時
場所:岡山大学創立五十周年記念館 中会議室
講師: 三品 裕司氏 (アメリカ国立環境衛生科学研究所生殖発生生物学部門)
「ノックアウトマウスを用いた生殖科学研究
            − 性分化におけるTGF-βスーパーファミリーの役割」

 学内重点プロジェクト「生殖生命科学研究教育拠点」も2年目を迎えましたが、本プロジェクトの生殖生命科学の研究を推進するとともに、大学院生の研究能力を向上させ、生殖生命科学の第一線で活躍できるの研究者として社会に送り出すことも重要な目的の一つです。昨年度も、セミナーや公開シンポジウムで大学院生の研究発表の場を設けることで、研究発表能力の向上を促してきましたが、今年度は、さらに「生殖生命科学教育プログラム」を開催し、学部、学系の枠を越えて生殖生命科学に関する総合的な教育の実現へ向けた端緒としてく予定です。そこで、生殖生命科学プログラムの第1回目として、アメリカ国立環境衛生科学研究所の三品裕司室長を招いて「ノックアウトマウスを用いた生殖科学研究−性分化におけるTGF-βスーパーファミリーの役割」と題した講義を行ってもらうことにしました。
 三品氏はノックアウトマウスを用いたほ乳類の生理機構、特にTGF-βスーパーファミリーによる細胞間シグナル機構の研究では、世界的にも第一人者の一人です。講義ではノックアウトの手法についての解説から、MIS(ミュラー管抑制因子)関連のノックアウトの例を中心に、生殖生命科学におけるシグナル機構の解析にノックアウトがどのように貢献したかという話をしていただく予定です。現在の生命科学の研究にとってノックアウトマウスを用いた実験は欠くことのできない方法の一つであり、この課題について集中した講義を受けることは非常に有意義と考えています。また、三品氏は渡米後、ポスドク研究員として長年研究に携わり、現在は多数のスタッフを抱える研究室の室長として活躍するに至っています。ご自身の経験に基づいたアメリカの研究生活などについても話してもらう予定ですので、留学を目指している人にも大いに参考になるではないかと思います。

 岡山大学の多くの大学院生、学生がふるって参加されることを期待します。


世話人:国枝 哲夫(内線8314、アドレスtkunieda@cc.okayama-u.ac.jp

このページをWordファイルで開く(印刷用)