アジアの発展途上国では、これまでの急速な経済発展に伴って廃棄物発生量が増大しており、廃棄物処理の問題がさらに重篤化することは明らかです。また、資源枯渇や地球温暖化などの地球環境問題は、発展途上国においても対処すべき喫緊の課題となっています。日本は、これらの問題の突破口として「循環型社会の構築」を提案してきました。そして、この循環型社会をアジア諸国に浸透させるためには、循環型技術の普及だけでは不可能であり、その国の社会や文化に根ざした環境意識を良く理解し、地域に適した循環型社会を設計することが重要です。

 本プログラムでは、大学院環境学研究科に「アジア環境再生特別コース」を設置し、以下の特色を持つカリキュラムを実施することにより、「アジアの環境再生に向けて国際的にリーダーシップを発揮できる人材」を養成します。

  ①持続発展教育(ESD)を通して、現代物質社会への問題意識や解決意識を高める。
  ②循環型社会に関連した技術論・計画論・政策論を体系的に修得させる。
  ③プロジェクト実習を通して、地域循環から国際循環へと段階的に循環型社会のイメージを膨らませる。