Kominkan サミットin Okayama-地域づくりとESD推進

岡山大学大学院環境学研究科・ユネスコチェアプログラム

研究科長 阿部宏史 (チェアホルダー)

日時:平成191027日(土)から113日(土)

場所:岡山大学津島キャンパス(大学院自然科学研究科棟会議室)、岡山県生涯学習センター

岡山市立京山公民館,笠岡市立白石公民館など

主催:岡山大学・岡山県国際団体協議会(COINN

共催:国連教育科学文化機関 アジア太平洋地域教育事務所(UNESCO Bangkok

まなびピア岡山2007(第19回全国生涯学習フェスティバル)の参加事業

背景

地球温暖化に代表されるように、環境を守りつつ調和の取れた社会を作り上げることは、「持続可能な開発:sustainable development」として、世界中で取り組むべき課題である。しかしながら、国レベルでは国益が対立するなど容易でない。個人レベルでも、地球環境のために生活様式を改善することはなかなか受け入れられるものでない。

2002年にはヨハネスブルクサミットが行われ、地域で「持続可能な開発」について理解を深める活動が重要であるとして、ESD(Education for Sustainable Development)を進めることが提唱された。岡山は2005年にESDの世界最初のモデル地区(7ヶ所)に選ばれて、ESDについて世界に先駆けて取り組んでいる。

ユネスコはESDを推進するための主導的役割を期待されている。岡山大学ではユネスコチェアプログラム(持続可能な開発のための教育と研究)に本年3月に認証され、大学院環境学研究科では地域と連携してESD(国連持続可能な開発のための教育)を推進するための取り組みを行っている。そこで、これまで過去10年間岡山で行われてきたNGOサミットを発展させる形で、地元のNGOである岡山県国際団体協議会(COINN)と協力して、公民館とESDに関する国際会議「Kominkan サミットin Okayama-地域づくりとESD推進」をユネスコ・バンコク事務所等と協力して開催することになった。

概 要(プログラム)

1027-31日は専門家(海外の生涯教育・公民館担当者、NGOおよび研究者ら)の間で公民館およびESDに関する意見交換を行う。

初日の27日は、開会式に続いて国立教育政策研究所笹井宏益氏とユネスコバンコク事務所のDarunee氏による基調講演が行われ、市内の京山公民館や岡山県生涯学習センターを視察する。

28日は公民館に関する政策、地域での連携、大学との協力等の点から各国の報告を行い、意見交換を行う。29-30日は笠岡市白石島の白石公民館を訪問し、離島の公民館の現状視察と同島で岡山大学・矢掛高校が白石公民館と協力して実施している環境教育活動について検討する。

1031日には、岡山市内に戻り岡山市京山公民館で専門家会議を踏まえて公民館・NGO・教育機関・ユネスコ等諸機関が今後の協力方針について検討を行う。そして、合意事項を「岡山宣言」として起草する。111日には岡山国際交流センターでNGOと公民館の連携について意見交換を行い、「岡山宣言」を発表する。午後には、我が国で最初の農民のための教育施設である閑谷学校を視察する。

112日には海外からの参加者は「まなびピア2007」を視察し、生涯学習事業について視察する。

113日には、「まなびピア2007」の参加事業として公開シンポジウムを開催する。

この、シンポジウムは全国から生涯学習フェスティバルに参加した方を対象に、アジア各国が注目している「公民館」の役割と期待について、ユネスコアジア太平洋事務所の識字専門家による大安喜一氏とタイのプラティープ財団事務局長である(プラティープ氏、マグサイサイ賞受賞者)による基調講演をしてもらい、各国の公民館担当者や全日本公民館連合の村上事務局長を交えてシンポジウムを行う。1027-31日の専門家会議の成果をこの公開シンポジウムで紹介する。

参加者

海外からの招待参加者:モンゴル、フィリピン、ベトナム、カンボジア、タイ、インドネシア、ネパール、バングラデシュ、フィジー、エジプト、南アフリカ 17人(複数参加の国あり)

1)我が国の公民館の役割の再評価(国内・海外)

2)岡山で行われているESD推進事業が我が国・世界のモデルになる

3)岡山県国際貢献条例における、県民の国際貢献活動の地域の拠点として公民館が活用される

例:姉妹公民館など

4)大学教育(大学院教育)において公民館など社会教育施設を活用して地域での環境・持続可能な開発のための教育のモデル事業になる。

5)今回の、専門家会議を踏まえて1031日にユネスコと共同で「岡山宣言」が採択され、世界的に今回の国際会議の検討事項がユネスコを通じて世界に広まる可能性がある。

テキスト ボックス: お問い合わせ先
岡山大学大学院環境学研究科 ユネスコチェア設置準備室
〒700-8530岡山市津島中3−1−1
TEL/FAX:086-251-8911,8925(担当:山本秀樹)
E-mail: unesco@cc.okayama-u.ac.jp
http://www.okayama-u.ac.jp/user/ges/unesco/kominkan/index.html