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長谷川ゼミFAQ
2006.6.15.開設
指導方針の特徴は?
一言で言えば、「自由な学風」です。
何ですか、それ?
研究テーマや方法について、あれこれと指図しないということです。他大学を含めて心理学の教員の中には、自分の関心領域の研究の下請けをゼミの学生にさせる方がおられます。もちろんそれはそれで、徒弟制度的なメリットがあるとは思いますが、とにかく私は、本人の主体的・能動的な取り組みを重視しています。
どんなテーマや方法でも構わないのですか?
できそうもないことについてはそれなりのアドバイスをします。具体的には、倫理的に問題がある、危険を伴う、お金がかかりすぎる、壮大すぎて不可能、...といったケースです。
スキナーがおすきみたいですが。
徹底的行動主義を批判する立場の研究であっても構いません。もちろんそれなりにコメントはしますが,,,。
実験的方法についていろいろ批判されているようですが...。
実験的方法には意義もあるが限界もあると言っているのであって、真っ向から否定しているわけではありません。だいいち、私の卒論、修論、博論はすべて実験研究です。それと、卒論のように時間が限られている研究の場合は、むしろ実験的方法のほうが短期的な成果を出しやすいというメリットもあります。私が各所で主張しているのは、心理学の研究方法全体に関わることです。要するに、実験的方法の限界をもっと知るべきだとということです。実験によって有意差が出たというのは要するに、実験者が設定した「最適」の条件のもとで、予想通りもしくは予想に反する結果が確認できたということにすぎないのであって、何かの「法則」を実証するというほどの力は持っていません。心理学が対象とするような、多数の要因が複雑に連携する現象においては、「実験によって実証された」と主張するのは基本的に間違いだと思っています。
では質問紙調査はどうでしょうか。
以前、「人間はカミではない」と言ったことがあります。「カミ」とはまさに「質問紙」のことです。いや、卒論や修論でそういう方法をとることを批判しているわけではありません。大いに使ってください。人間を平均値的に捉えることには反対ですが。
面接法はどうですか?
大いに結構だと思います。但し、個人的には、スキナーの言語行動の視点が欠かせないとは思っていますが...。
今後の指導の方向は?
文学部改組に伴い、心理学の専門教育は従来の行動科学科・心理学履修コースは、文学科行動科学専修コース(心理学領域)として行われることになりました。これにより、行動科学の諸分野を幅広く学ぶことができるようになった反面、心理学領域の授業科目は、従来の
心理学概論、心理学特講、心理学演習、心理学講読、心理学研究法I、心理学研究法II
から
心理学概説、心理学講義、心理学演習、行動科学実験調査演習、行動科学課題演習
というように変更されました。この結果、従来、心理学研究法II(いわゆる「ゼミ論」)として行われていた科目が無くなり、4年次生は、3年次に「プレ卒論」で「練習」することなく、いきなり、卒論研究に取り組むことになりました。これによって、卒論のテーマ選びや方法の選択にあたっては、「本人の主体的・能動的な取り組みを重視する」ほどの時間的余裕が無いという可能性も出てきました。新カリキュラムのもとで卒論研究がスタートするのは2007年度以降(→2004年度入学生が4年次生になってから)ですが、実際にどうなるか、指導方針を一部修正せざるをえないのか、現在、苦慮しているところです。