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臨床

母斑

母斑は大きく①赤あざ②黒あざ③茶あざに分類されますが、それぞれに違うタイプのあざがあります。一般に人の皮膚の色は皮膚内の血液の赤色と、メラニンの黒色の含有量とその比率で決定されます。赤ら顔の人の皮膚は毛細血管が拡張していて、皮膚に血液のたまっている状態ですし、地黒の人では皮膚内にメラニンが多く含まれていることが判ります。あざとはそのような皮膚内の血管やメラニンなどが異常に集まっている状態です。

①赤あざの中には治療を必要としない、サーモンパッチ(おでこや眉毛に生まれつき薄いピンク色を示すもので自然消退する)などもありますが、自然消退を示さないポートワイン母斑、海綿状血管腫などは治療が必要となります。また現在でも自然消退するので治療が要らないと多くの医師が考えている苺状血管腫でも、その半数は茶色のたるんだ皮膚が残ってしまいそのための手術を要することが多いようです。そのため苺状血管腫に対しても積極的に早期に治療を開始することが勧められます。治療には色素レーザーが用いられ、ほとんどの場合保険が使えます。いずれの赤あざも幼少児期の皮膚の薄い時に治療した方が効果が良好です。

②黒あざは皮膚深部から皮膚全層にわたってメラニンが蓄積されているもので、大きめのほくろである色素性母斑、顔の半側に片手大の茶色〜黒色を呈する太田母斑、生下時よりお尻に認められる蒙古斑、剛毛が生える獣皮様母斑(最近では有毛性色素性母斑と呼ばれる)などがこれに含まれます。このなかでは太田母斑がレーザー治療の対象になります。ただし、お尻以外にある蒙古斑(異所性蒙古斑)は自然消退しにくく、これもレーザー治療の対象になることが多いようです。治療にはQスイッチアレキサンドライトレーザーがよく用いられます。これも保険が使用できる施設が多いようです。ほかのあざはレーザーに反応せず、外科的治療が必要です。特に有毛性色素性母斑は時に悪性化することが知られています。

③茶あざは皮膚の浅層にメラニンが蓄積されているもので、生後数ヶ月より出現する薄茶色の均一なあざの扁平母斑、そばかすと呼ばれる雀卵斑、中年女性の両頬に出現する肝斑などが含まれます。扁平母斑がレーザー治療の対象になりますが、このあざはよく再発するため有効率は30%ぐらいです。肝斑にレーザーをあてますと色が濃くなるためレーザー治療はしてはいけません。治療には色素レーザーやQスイッチルビーレーザーが用いられ、これも保険対象です。ほかにはアスファルトや砂が皮膚の中に入り込んでしまった外傷性のいれずみにもレーザー治療が有効です。

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