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臨床

眼瞼下垂症

上まぶたが垂れ下がって眼球をふさぎ、視野の妨げとなった状態を眼瞼下垂症と呼びます。 上まぶたを上に持ち上げる筋肉を眼瞼挙筋といい、多くの場合この筋肉の麻痺によって眼瞼下垂が起こります。 その中には外傷、腫瘍、放射線治療後などの神経麻痺や、重症筋無力症のように神経から筋肉にうまく情報が伝わらない病気が原因となります。 他の原因には眼瞼挙筋自体の筋肉の病気(ミオパチー、ミトコンドリア脳筋症など)によるものや、 顔面神経麻痺により眉毛が下がったために上まぶたが垂れ下がったものがありますが、最も多い原因は加齢と共に上まぶたの皮膚がたるんだために起こる 老人性下垂症です。次に手術法について述べます。

①皮膚切除術(除皺術)

老人性下垂症と軽症の下垂症の方が対象の手術法です。ピンセットで上まぶたの皮膚を持ち上げて、 余った皮膚だけを紡錘形に切除する方法です。皮膚の切開線はふたえのラインに入れるため、傷も目立たず良好な仕上がりになります。 原則局所麻酔、外来通院で出来ます。

②眼瞼挙筋短縮(前転)法

眼瞼挙筋が動いている患者さまが対象です。眼瞼挙筋が上まぶたに付着するところを切り離し、前方に引き出して再度固定します 。見かけ上眼瞼挙筋が短くなるため、弱い力で上まぶたを持ち上げることが可能になり上まぶたが上がります。 ただしどの程度前方に引き出すか決めるのが難しく、経験が要ります。短縮しすぎると眼が開きっぱなしになりますし、 短縮が足りないと全く効果が出ません。

③筋膜吊り上げ法

眼瞼挙筋が全く動いていない方や②の眼瞼挙筋短縮(前転)法を行っても効果の無かった患者さまが対象です。 通常太ももの筋膜を採取し、上まぶたと眉毛に皮膚の下にトンネルをつくり、額の筋肉と上まぶたを筋膜で固定します。 この方法を行うと上まぶたは確実に上がります。ただし常に上がった状態になりますので、下を向いたときに上まぶたが上がったままでついていかないのと、 寝ているときに目が開いてしまうのが欠点です。最終的な方法と考えられます。

このように患者さまの症状に応じた手術法があります。

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