|
頭頸部再建
形成外科ではマイクロサージャリーの技術(顕微鏡を用いて直径1mm前後の血管や神経をつなぐ技術)を用いて様々な組織の移植
(皮膚、脂肪、筋肉、骨、神経など)を行っています。
この組織移植により、頭頸部の癌(舌癌、口腔底癌、歯肉癌、咽頭癌、喉頭癌など)の切除にともない、
失われた組織の再建を行います。頭頸部の癌の再建では、見た目も重要ですが、食事や会話などの機能に関係する部分であるため、
機能が非常に重要となります。癌の切除により、ある程度の食事や会話機能の低下は避けられませんが、
いかにその機能の低下を最小限に抑えるかが術後のQOL(生活の質)に大きく影響してきます。
たとえば、下顎の癌の場合、下顎の骨と口の粘膜が切除され、さらには首のリンパ節も切除され、
口から首までがひとつながりの大きな欠損になります。ここへ下腿(すね)から腓骨(下腿の2本ある骨のうち細い方)とその上の皮膚を移植します。
腓骨で下顎の骨を、その上の皮膚で口の粘膜を再建します。そして、腓骨への血管を首の血管とつなぐことにより、
腓骨とその上の皮膚の血流は再開します。血管をつながなければ、移植した腓骨や皮膚は腐ってしまいます。こうして、
顔の変形は最小限に抑えられ、血流のあるしっかりした骨が入ることによりインプラント(人工歯根)の埋め込みも可能となります。
形成外科では、耳鼻科や口腔外科などと連携し、より良い術後の機能を目指した再建を行っています。
|