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臨床

手指の異常

乳児は手指の知覚や運動から学習することが大きく、また成長後に治療した場合には指での把持法が変わってしまうという理由から、いずれの形態異常に対しても原則として手術時期は1〜3才が好ましいとされています。手術法は機能的、整容的両面の再建を目指したものが選択されます。次に比較的外来にて診察することの多い手指の異常について述べます。

①多指症

片手の指が6本、時に7本ある異常です。母指あるいは小指に付属して完全に独立して1本の指形態をしているものや、シャム双生児のように指半分ずつがくっついたようなものもあります。前者が純粋な多指症で、通常外側にある余剰の指を切除するだけで治療できます。後者は多合指症と呼ばれ、より優勢な指を残すようにデザインし、劣勢な指を皮膚を残して切除し、残した皮膚で優性指を被覆する方法が一般的です。ただし優劣付けがたいこともあり、両指の真ん中を切除して、1本の指を形成することもあります。いずれにしても多合指症の場合には、指関節形成や母指外転筋腱移行術などの追加手術が必要となります。

②合指症

指の本数自体は5本で、その内2本以上癒合しているものが合指症です。通常2本合指が多いのですが、3〜5本合指となるに従って指が短くなって短合指症となる傾向があります。皮膚のみの癒合例から指節骨の癒合を伴うものまであります。ただし基本的には癒合した2本の指を切り離し、皮膚の足らずには植皮(他の部位から採取した皮膚を植える)を行います。

③短指症

短合指症と異なり、単独指の短縮は認めますが他の指との癒合はありません。治療法は一期的に骨移植と腱延長を行う方法と、一度中手骨を骨折させて徐々に治癒させながら骨の延長を図る仮骨延長法があり、最近は仮骨延長法がよく用いられます。

④浮遊母指

母指の第2関節部分が欠損しており皮膚だけで繋がっているため、ちょうど母指が手にぶら下がった状態をいいます。治療法は従来この浮遊母指を切除し、示指を神経血管や骨腱などを付けたままで母指の部分に移行する母指化術が行われていますが、最近では足趾移植も行われています。

⑤3節母指

母指が他の手指のように3関節ある状態です。中節骨の切除と腱の短縮術、関節形成術が必要です。

⑥裂手症

通称crab hand(かに手)。中指が欠損しており、手の中央で裂けているため、ちょうどかにの手のように見える異常です。裂けた部分の皮膚を利用して示指・環指の裂け目を修復します。当然指は4本となります。

他にも種々の異常がありますが、治療は形成外科医あるいは手の外科を専門とする整形外科医が担当します。

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