脳神経外科 独自HP

脳神経外科とは

脳神経外科とは,脳,脊髄,末梢神経系及びその付属器官(血管,骨,筋肉など)の疾患に対して外科的治療を行う医療分野です。

医師のご紹介

医師
脳神経外科長
伊達 勲 教授
[脳血管障害,脳腫瘍,パーキンソン病,三叉神経痛,顔面けいれん,その他脳神経外科全般]

スタッフ

杉生 憲志 准教授 [脳・脊髄血管障害,血管内手術,経皮的椎体形成術]
市川 智継 准教授 [脳腫瘍,脳神経外科全般]
黒住 和彦 講師 [脳腫瘍,脳神経外科全般]
安原 隆雄 講師 [脊椎脊髄外科,脳神経外科全般]
上利  崇 助教 [パーキンソン病,てんかん外科,難治性疼痛,不随意運動症,定位脳手術]
菱川 朋人 助教 [脳血管障害,脳神経外科全般]
亀田 雅博 助教 [小児脳神経外科,脳神経外科全般]
平松 匡文 助教 [脳血管障害,脳神経外科全般]
石田 穣治 助教 [脳腫瘍,脳神経外科全般]
佐々木 達也 医員 [機能外科]

※[ ]内は専門領域

外来診療医・曜日別診療領域

外来は,新患,再来とも月・水・金の午前中に行っています。手術は,月・火・木に行っています。科長以下10名の脳神経外科専門医を含む18名の脳神経外科医が治療に当たります(2016年4月現在)。

  月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
外来診療医 伊達教授
杉生准教授
市川准教授
黒住講師
安原講師
亀田助教
平松助教
石田助教
手術日 杉生准教授
市川准教授
安原講師
菱川助教
石田助教
佐々木医員
手術日 伊達教授
黒住講師
上利助教
菱川助教
亀田助教
平松助教
佐々木医員
曜日別
診療領域
月・水・金とも,どの診療領域とも診察を受けられます。
脳神経外科一般
脳腫瘍
脳・脊髄血管障害
血管内手術
脊髄脊椎外科
小児脳神経外科
三叉神経痛・
顔面けいれん
  脳神経外科一般
脳腫瘍
脳・脊髄血管障害
血管内手術
脊髄脊椎外科
小児脳神経外科
てんかん外科
  脳神経外科一般
脳腫瘍
脳・脊髄血管障害
血管内手術
脊髄脊椎外科
小児脳神経外科
パーキンソン病・不随意運動症
定位脳手術
三叉神経痛・
顔面けいれん
てんかん外科
難治性疼痛
痙縮・末梢神経外科

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治療方針

脳神経外科領域の手術には、脳卒中や頭部外傷に対する緊急性の高いものや生命を脅かす脳腫瘍に対する摘出術から、脳卒中の再発予防を目的とする血管吻合術、三叉神経痛・パーキンソン病・腰部脊椎管狭窄症等に対する機能的な手術、小児神経外科手術まで多岐にわたります。当院では最先端のテクノロジーで、最適な方法を選択して治療を行います。

得意分野

等、難度の高い手術を含めてあらゆる分野の専門家が揃っています。

対象疾患

診療内容

脳神経外科が対象としている疾患は,脳動脈瘤,脳動静脈奇形,高血圧性脳内出血などの出血性疾患及び,脳血栓,脳塞栓などの虚血性疾患をふくむ脳血管障害全般。原発性・転移性など脳腫瘍全般。脊髄腫瘍及び血管障害・椎間板ヘルニア,頚椎症などの脊髄疾患,小児水頭症をはじめとする先天性奇形,パーキンソン病などの不随意運動症,頑痛,三叉神経痛,顔面痙攣などの機能的神経疾患,頭部外傷,てんかんなど多岐にわたります。
脳血管障害では出血性疾患に対しては,CT,MRI,DSAなどの画像診断を行った後,手術用顕微鏡を用いて病巣を開頭手術にて治療する方法や,局所麻酔にて血管内から動脈瘤や脳動静脈奇形を閉塞する血管内治療を行っています。また虚血性疾患に対しても,一般的な頭蓋内外血管吻合術(バイパス手術)の他,早期診断にもとづく血管内血栓溶解術,頚部内頚動脈狭窄症に対する血栓内膜剥離術や血管内手術(血管拡張術,ステント留置術)を積極的に行っています。
脳腫瘍に対しては,手術,化学療法,放射線治療の他,コンピューター誘導下に腫瘍を正確に摘出するナビゲーション手術も行っています。
不随意運動,頑痛に対する定位脳手術,とくにパーキンソン病に対する手術は,これまで全国でも屈指の手術件数を行い良好な結果を得ています。
脊髄腫瘍,脊髄動静脈奇形,変形性脊椎症,脊柱管狭窄症などの脊髄・脊椎疾患,水頭症・二分脊椎などの先天性奇形,難治性てんかん,三叉神経痛,顔面痙攣についても多くの症例の診断治療を行っています。

セカンドオピニオンについて

ある病気に対しての治療方針を複数の病院で説明を受けた後,自分の納得する方法・施設で選ぶためのセカンドオピニオンを目的に当科を受診される患者さんが増えています。開頭術・血管内手術の選択肢がある未破裂脳動脈瘤や,場合によっては手術に加え,放射線や化学療法などの集学的治療法の必要となる脳腫瘍などの患者さんに対して,一線級の大学病院としての治療方針を説明させていただきます。セカンドオピニオンを希望される患者さんは前医でのレントゲン写真や紹介状等を持って当科を受診されることをおすすめします。

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外来受診のご注意

診察時間は,原則として,月・水・金の午前中です。初診の方は11時まで(できるだけ10時までかそれより少し早め)に総合外来で受付をしていただき,脳神経外科外来を受診してください。再診は原則として予約制ですが,予約なしでも受診可能です。

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高度先進・特殊医療

保険診療で実施している技術
先進医療(高度医療)として届出を行っている技術
臨床研究として実施している技術

主な検査と説明

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主な検査・手術療法

脳血管造影(digital subtraction angiography: DSA)

少ない造影剤で明確な画像描出が可能であり脳血管障害の診断には欠かせません。とくに血管病変の確定診断・手術法の決定に威力を発揮しますが外来通院での施行も可能です。放射線部の血管造影室で当科の専門医師が施行します。最近では,脳神経血管内治療が盛んになりましたが,岡山大学病院脳神経外科は本治療における日本のパイオニア的な施設であり,数多くの血管内手術を行ってきました。ここ数年で血管内治療の症例数は飛躍的に増加しており,充実したスタッフによる日本有数の症例数の治療を行っています。

コンピューター誘導下顕微鏡手術
(ナビゲーション マイクロサージャリー)
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コンピューター誘導下顕微鏡手術

近年の工業技術の発達に伴い脳神経外科手術支援機器も発展してきました。その一つが,手術ナビゲーションシステムです。術前に撮影したMRIやCT画像をあらかじめコンピューターに入力しておけば,手術中に正確な位置が分かるため安全に手術ができる仕組みです。私たちは1997年よりナビゲーションシステムを導入し,脳外科手術に役立ててきました。これにより,大事な脳,神経及び血管を温存できるようになり,また脳腫瘍などの取り残しが少なくなりました。パーキンソン病などの定位脳手術などにも使われるようになっています。さらに2013年からは次世代の機種が2台導入され,今後もその応用範囲は拡大していくと思われます。

術中MRI

術中MRIは、手術の途中で撮影することによって、手術の進行状況を把握し、安全で確実な腫瘍摘出に貢献します。特別な機器と設備、高度な安全管理が要求されるため、国内でもまだ導入されている施設は限られています。当院の導入は、国内の大学病院では11番目になります。

開頭術・顕微鏡手術と血管内手術の使い分け

脳動脈瘤の手術あるいは,頚部頚動脈狭窄症の手術では,開頭術や顕微鏡を用いて行う手術方法と,血管の中から行う血管内手術の2つがあります。岡山大学病院脳神経外科の特長は,この両者の手術の専門家がいて,どちらの方法がよいかを患者さんをまじえて十分話し合った上で,最良の治療法を選択できる点にあります。脳動脈瘤の場合は,開頭クリッピング術と脳血管内コイル塞栓術を使い分け,頚部頚動脈狭窄症の場合は,頚動脈内膜剥離術(CEA)と頚動脈ステント留置術(CAS)を使い分けます。岡山大学病院脳神経外科のこのような取り組みは読売新聞全国版の医療ルネサンスなどにも掲載され,注目されています。詳しくは,岡山大学病院脳神経外科のホームページに記載されていますので,ご覧ください。

脳動脈瘤・脳動静脈奇形に対する血管内手術
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図1.開頭術によるクリップ

脳動脈瘤は破裂するとくも膜下出血を起こす恐ろしい病気です。従来,開頭手術をして出血した瘤(こぶ)をクリップで止めてしまう治療(図1)が行われてきました。最近,カテーテルを用いた血管内手術で瘤を血管の中から塞いでしまう塞栓術(図2)が注目を集めています。この方法だと,頭を切らずにすむこと,そして脳に与えるダメージが少ないという特長があります。しかし,最先端の治療であるため,日本でも本治療に習熟した脳神経外科医はまだまだ少ないのが実情です。岡山大学病院脳神経外科では古くから本治療に取り組み,全国でも有数の実績を上げています。脳神経血管内治療学会の指導医は全国で235人(2015年1月1日現在)ですが,そのうち2人が当科に在籍しています。

脳血管内手術(コイルによる塞栓術)の内容
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図2.血管用塞栓術

全身麻酔(局所麻酔でも可能です)のもとで,大腿の付け根(大腿動脈)から針で刺し,そこからガイド・カテーテルと呼ばれる細いチューブを挿入して頭頚部にいく血管まで送り込み,さらにその中を非常に柔軟で細いマイクロカテーテルを進めて,脳内の動脈瘤の中に挿入します。ここから,プラチナ製のコイルを順次動脈瘤の中に充填していき,動脈瘤を内部から塞栓(塞ぐこと)し,脳の正常血管を残しながら,動脈瘤だけを閉塞します。手術後は麻酔を覚まし,穿刺部(針で刺した場所)の圧迫止血を行い,出血予防のためしばらく穿刺部を動かさないように安静にして頂きます。後述の血栓予防薬を大量に使用した場合には,術後1-3日間は穿刺部出血予防のためカテーテルを大腿部に残すこともあります。この場合術後の安静期間がその分だけ長くなりますが,開頭術に比べて術後早期に離床できるという利点があります。

定位脳手術
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定位脳手術装置

不随意運動症や頑痛症に対して,定位的に視床あるいは淡蒼球破壊術を1mm以内の誤差で正確かつ精巧に行います。脳深部電気刺激療法も積極的に実施しています。なかでもパーキンソン病に対する手術では当科は本邦随一の症例数を誇っています。

経皮的椎体形成術
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後方から刺入された針を通して椎体内に
セメントが注入された脊椎の模型

経皮的椎体形成術は,腫瘍や骨粗鬆症によって変形を来した脊椎椎体に対し,痛みをやわらげ椎体を安定させることを目的として行います。皮膚の上から金属針を脊椎に刺入し,骨充填剤を注入する方法です。骨に注入する物質としては,以前から使われ長く有効性がみとめられている骨セメントpolymethylmethacrylate (PMMA)や最近臨床応用されるようになったリン酸カルシウムペーストがあります。痛みがとれる仕組みはまだよく分かっていませんが,骨セメントの成分や固まるときの熱による神経の損傷(PMMAの場合)や椎体の安定化などが関係していると言われています。この方法がヨーロッパで最初に行われてからすでに15年以上経過しており,その効果が広く認められるにつれ,この治療をお受けになる患者さんの数は飛躍的に増加しています。日本ではまだ保険適応内の治療法にはなっておらず,一部の大学病院などで行われているに過ぎません。現在,当科にはヨーロッパでこの方法の経験を積んだ複数の医師がおり,倫理委員会の審査を経て当院でも行えるようになりました。

脊髄脊椎外科
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脊髄髄内腫瘍(上衣腫)

脊髄脊椎外科につきましては,整形外科の領域であると考えられていらっしゃる方がほとんどではないでしょうか。欧米では,脊髄脊椎外科は脳神経外科手術の約半数を占める領域となっています。日本においても遅ればせながら,脳神経外科における脊髄脊椎外科手術は徐々に増加しており,また,高齢化社会を迎えるにあたり,近い将来欧米並みに増加するものと思われます。 我々,脳神経外科医は脊髄脊椎手術に際して,顕微鏡あるいは拡大鏡を用い,十分な光量・十分な拡大のもとに,安全な手術が行えるよう常に心がけております。狭く深い術野において,顕微鏡あるいは拡大鏡を用いることは,手術合併症の発生を最小に抑えるため非常に重要です。更に最近は,ナビゲーションシステムを用いた手術支援が脊髄脊椎外科領域にも応用され,危険な部位でのスクリューの刺入などに威力を発揮しています(当院ではステルスステーションを使用しています)。脊髄脊椎疾患は下記の如く多岐に渉りますが,いずれの疾患においても合併症を生じることは,患者さんに多大なデメリットを生じることになります。合併症を限りなくゼロにすることが,我々脊髄脊椎外科医の使命と考え,診療に当たっている次第であります。

もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)に対する血行再建術

もやもや病は脳底部の主幹動脈が両側性・進行性に狭窄するとともに,これを補うための異常な側副血行路(もやもや血管)が発達してくる病気で,欧米に比べ日本に多く見られます。人口10万人当たり年間0.5人ほどが発症し,岡山県内では年間10人程度の新たな発生が見られますが,実際にはより多くの潜在的な患者さんがおられるものと推測されます。症状としては,5歳前後の小児期に脳梗塞又は一過性脳虚血発作で発症したり,30-40歳代に脳梗塞又は脆弱な異常血管の破綻による脳出血が起こったりするケースがほとんどを占めます。一過性脳虚血発作は,過換気時に血管内の二酸化炭素濃度が低下して脳血管が収縮することにより誘発され,典型的な例ではラーメンを食べたときや笛を吹いたときに起こる一時的な手足の脱力,しびれとしてみられます。また,単に頭痛やけいれん発作のみを呈する場合もあります。

小児に対する広範囲間接的血行再建術(Ribbon EDAMS)
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Ribbon EDAMSの手術模式図。(A)皮膚切開線。Ribbon手技の開頭範囲は矢頭で,また浅側頭動脈は矢印で示されている。(B)EDAMSの術野。のれん状に切開された硬膜の外層及び腱膜をつけた浅側頭動脈を脳表に接着させ,その後側頭筋で開頭範囲全体を覆う。 (C)Ribbon手技の術野。三角形の腱膜・骨膜のflapを大脳鎌の両側で大脳縦裂に挿入し固定する。

各種画像診断

通常MRI,CT,EEGの他3D−CT,functional MRI,SPECT,Xe-CTなど各種画像診断にて,解剖学的情報から機能情報(運動,言語領野の描出)及び生理学的情報(脳循環代謝の測定)まで得ることができます。これらにより各種疾患を総合的に診断し,治療に役立てています。

神経内視鏡による手術

経鼻的神経内視鏡手術

神経内視鏡は脳動脈瘤等の開頭術の補助,下垂体腫瘍などの経鼻的手術,閉塞性水頭症に対する第3脳室開窓術などに用いられ,より低侵襲治療として注目されています。

手術件数
2015年(平成27年)の1月〜12月
※脳定位的放射線治療の総数を含まない 557
脳腫瘍 (1)摘出術 74
(2)生検術
・開頭術 11
・定位手術 2
(3)経蝶形骨洞手術 20
(4)広範囲頭蓋底腫瘍切除・再建術 5
その他 6
脳血管障害 (1)破裂動脈瘤 1
(2)未破裂動脈瘤 33
(3)脳動静脈奇形 0
(4)頸動脈内膜剥離術 2
(5)バイパス手術 8
(6)高血圧性脳内出血
・開頭血腫除去術 2
・定位手術 0
その他 21
外傷 (1)急性硬膜外血腫 2
(2)急性硬膜下血腫 2
(3)減圧開頭術 0
(4)慢性硬膜下血腫 4
その他 2
奇形 (1)頭蓋・脳 6
(2)脊髄・脊椎 6
その他 4
水頭症 (1)脳室シャント術 13
(2)内視鏡手術 1
その他 9
脊椎・脊髄 (1)腫瘍 6
(2)動静脈奇形 2
(3)変性疾患
・変形性脊椎症 41
・椎間板ヘルニア 2
・後縦靭帯骨化症 9
(4)脊髄空洞症 2
その他 4
機能的手術 (1)てんかん 22
(2)不随意運動・頑痛症
・刺激術 64
・破壊術 1
(3)脳神経減圧術 7
その他 41
血管内手術 (1)動脈瘤塞栓術
・破裂動脈瘤 11
・未破裂動脈瘤 30
(2)動静脈奇形
・脳 23
・脊髄 3
(3)閉塞性脳血管障害 25
(内,ステント使用例) 19
その他 23
脳定位的放射線治療 (1)総数 0
(2)腫瘍 0
(3)脳動静脈奇形 0
(4)機能的疾患 0
その他 0
その他 上記の分類すべてに当てはまらない 7

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