歴史文化学専修コースでは、日本史・東洋史・西洋史・考古学の4つの専門領域を学ぶことができます。自分の関心の所在を確かめながら、1つの専門領域について、あるいは、関連する複数の領域について学びます。
大学で学ぶ歴史は、高校までの歴史とは違い、自分で課題を設定して追求していくものです。そのためには、史料を読んだり、調査をしたりするための基礎的な力と、現実からさかのぼって歴史に切り込んでいく思考力を養うことが求められます。現地で発掘をしたり、古文書を読んだり、近現代の膨大な史料と格闘したりということは、だれでもすぐにできることではありません。しかし、歴史文化学専修コースの各領域では、2年次からそれぞれの段階に応じた少人数の演習をおこない、徐々にみなさんを専門的なレベルに引き上げていくようにしています。
学生による自主的な活動も盛んで、専門領域ごとに研究室があり、卒論合宿、コンパなどが企画されています。多くの卒業生は一般の企業に就職しますが、他にも教職についたり、公務員になったり、大学院に進学したりとさまざまです。大学での歴史研究は、卒業後の人生においても指針となるモノの見方や考え方を与えてくれるでしょう。
演習での研究発表。テーマを選び、調べ、発表し、他の学生や教員と意見を交換する。
未盗掘石室を前にして、ドキドキ。
日本史研究は、歴史学の一分野であり、日本という地域を主な対象に方法としては文字などで記された史料を中心として、歴史を研究する学問です。文字のある全時代が研究の対象であり、古文書や典籍・絵図などの史料の読解と調査・研究方法を、講義や講読、演習などを通じて身につけます。非文字史料を使った研究にも接する機会があります。毎年泊りがけで古文書調査を実施しており、そこでは生きた古文書に数多く触れることができます。
岡山大学文学部には日本史を専門とする専任の教員が4名所属しており、それぞれの教員が分担して、古代・中世・近世・近現代の全時代をカバーしています。そのため、学生が時代別にどのような課題を設定しても、きめ細かな専門的な指導を受けることができます。
3年生ゼミ
卒業の日に
日本人のアジアに対する感情は複雑で、時代の雰囲気に大きく左右されがちです。そうした中、いかにして客観的にアジアを理解し、アジアとわたしたちのより良い未来を展望するかが、東洋史学の大切な課題です。
東洋史学では、自分で事実を見抜く力を養うために、漢文や英文、現代中国語で史料を読んだり、アジア各地の遺跡について調べたりする演習をしています。
また、教室から飛び出して自らアジアを体験することを奨励しており、経験豊富な教員がアドバイスをおこないます。ぜひ一緒にアジアの過去を見つめ、未来を展望する学問をしましょう。
3年生の課題演習。教員と一緒に卒論の研究テーマを考える。
三長制を施行した北魏の文明太后の陵墓。草原の空が青く大きい。
西洋史を学ぶことは、現代の地球文明を学ぶことにつながります。基本的人権、民主主義、自然科学、工学技術、そしてジーンズとTシャツまで、これらの基礎を築いたのが西洋です。そんな西洋の歴史をチョッピリ辛口かつ批判的に学習・研究します。
講義では、教員が知識、研究方法、最新の学界動向などを話します。演習では、文献や資料をもとに議論を行います。その際、外国語の応用能力を高めることも重要な目標です。卒業論文のテーマは、学生が自分の問題関心に従って決定します。論文作成の計画・手順、直面した困難などについては、教員からアドバイスを受けます。
在学中に、個人的に欧米に旅行、留学する学生も増えています。教員もできる限りの情報提供を心がけています。
「ドイツの古文書です。」「読めないよー。」
個人旅行で訪れた古代ローマの遺跡。
考古学は、遺跡の発掘や出土品などをつうじて、過去の社会や文化を明らかにする学問です。考古学領域ではフィールドワークを重視し、文化財の調査・研究・普及活動などにすぐれた実践的な人材の育成につとめています。
授業では石器や土器の実物を観察し、遺跡の測量の方法を身につける実習などに特徴があり、縄文時代の遺跡や古墳の発掘にも参加できます。
教員が専門とするのは日本の縄文時代、弥生時代、古墳時代ですが、ヨーロッパなど海外の研究動向にも強く、考古学理論やコンピュータ考古学などについても深く学ぶことができます。
海岸の堆積層を調査。真夏の日差しにも負けないぞ!
卑弥呼の鏡?にも触れることができる。
教員名をクリックすると、ひと言メッセージが見られます。
- 倉地克直教授
日本近世史
近世民衆の生活と文化の歴史、岡山藩政史
- 久野修義教授
日本中世史
中世寺院史、中世の古文書学、岡山の地域史
- 姜克實教授
日本近現代史
日本近代思想史、大正デモクラシー論
- 今津勝紀准教授
日本古代史
倭王権の形成過程、古代史料学
教員名をクリックすると、ひと言メッセージが見られます。
- 新村容子教授
東アジア近現代史
明清時代の女性、清末士大夫層の対外認識、アヘン戦争と幕末日本
- 加治敏之准教授(兼任)
東アジア思想史、宗教史
明清の民間宗教と社会、福建の伝統演劇、中国語
- 渡邉佳成准教授
東南アジア史(ミャンマー)
海のシルクロード、近世及び近代のアジアと西洋
- 佐川英治准教授
東アジア古代史(魏晋南北朝)
中国古代の社会と文化、中国語
教員名をクリックすると、ひと言メッセージが見られます。
- 田熊文雄教授
近代ドイツ史
ドイツ3月革命前期の社会運動、1848年革命
- 永田諒一教授
中近世ヨーロッパ史
中世および近世のヨーロッパ史、特に宗教運動史
オーソドックスな歴史学の他に、最近は、図像を用いた歴史解釈、気候と歴史の関係などにも手を伸ばしています。趣味は、スキー、テニス、天文、車、鉄道、それに音楽鑑賞、散歩、ぼんやり、・・・、あっ、歴史も。
- 吉田浩准教授
近現代ロシア史
歴史としての20世紀、国際関係史
歴史を学びたい学生は、まず1年次に、教養教育科目や専修科目の基礎科目2・基礎科目3において歴史への多面的なアプローチの方法について学びます。2年次生からは、日本史・東洋史・西洋史・考古学の専門領域ごとに各教員が演習を開講しますので、興味ある演習を選び、自分自身の研究テーマを探索していきましょう。本コースには、多様なテーマで研究を深めている教員がそろっています。教員との対話を通じて、課題設定の方法、研究方法などを学ぶことができるのは、少人数教育ならではのことでしょう。
4年間の学びの集大成として位置づけられるのが、卒業論文です。自分の研究テーマについて、文献史料や調査資料を集め、それらと格闘することを通じて、従来の研究に切り込んでいき、たとえごく小さな部分についてであってもオリジナルなとらえ方を提示する――このような作業は苦しいけれど、また創造の喜びに満ちたものでもあり、卒業後の進路にかかわりなく、一生の宝物となるでしょう。
| 授業科目 | 講義題目 |
|---|---|
| 基礎科目2 | 歴史学・考古学入門 |
| 基礎科目3 | 考古学・歴史学概論 |
| 日本史講義 | 池田光政とその時代 |
| アジア史講義 | アヘン戦争の再検討 |
| 西洋史講義 | 19世紀ドイツの「自由と統一」 |
| 考古学講義 | 古墳時代社会論 |
| 日本史演習 | 日本史研究の現状と課題 |
| 日本史演習 | 近世古文書演習 |
| アジア史演習 | 『三国志』を読む |
| アジア史演習 | アジア史研究の課題と方法 |
| アジア史演習 | アジア女性史研究の諸問題 |
| 西洋史演習 | 西洋史研究の理論と方法 |
| 西洋史演習 | パリの歴史 |
| 考古学演習 | 先史考古学の方法と課題 |
| 考古学演習 | 英語で学ぶ考古学 |
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