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言語文化学専修コース

言語文化学とは

本コースでは、詩、小説、戯曲、随筆といった文学作品に加え、ことわざや格言、映画やドラマのせりふ、民謡やJポップの歌詞、広告のコピー、マンガの吹き出しなど、言語が媒介する表現すべてが考察の対象となります。これらの言語表現の研究を通して、その背後にある文化や社会についても考察を及ぼしてゆくことになります。

たとえば、夏目漱石の小説の読解は、それを通じて明治・大正期の日本文化・社会について考察してゆくことにもなるわけです。そうした考察はまた、現代の文化・社会との比較も自ずと含みこむことになります。それは、皆さんがこれから生きてゆくうえで有効な視点を、必ずもたらしてくれることでしょう。

具体的には、主な教育・研究領域として、現在、日本言語文化、中国言語文化、英米言語文化、ドイツ言語文化、フランス言語文化があり、各領域がそれぞれの独自性を活かしながら教育を進めると同時に、「言語文化学講義」、「言語文化学演習」 という2つの授業科目において、従来の枠にとらわれない新しい対象設定と観点に基づく教育をめざしています。

『漱石全集』(岩波書店刊)

『漱石全集』(岩波書店刊)

ガートゲ教授のの授業風景

ガートゲ教授の授業風景

各領域について

日本言語文化領域

古代から現代に至るまで、独自の文化を発展させてきた日本。そうした日本の文化の中でも特に言語的な側面に注目し、先人の生み出した文学・思想的営為の累積の中に分け入り、さらに新たな一頁を書き加えてゆく――それがこの領域の目指すところです。

授業で取り上げる作家・作品も、『万葉集』、『源氏物語』、上田秋成、夏目漱石などなど、古代から現代まで幅広く取り扱っております。普段は意識する機会もあまりない、しかし現在の私たちの生活の根幹を確実に支えている先人たちの築いてきた言語文化を、今改めて見つめなおしてみませんか。

『漱石全集』(岩波書店刊)

奈良絵本『狭衣』(本学図書館所蔵池田家文庫より)

2007年度ゼミ合宿

2007年度ゼミ合宿(松江・小泉八雲旧居前にて)

中国言語文化領域

中国!数千年に及ぶ悠久の時の流れの中で、そこではさまざまな膨大な文化遺産が蓄積されてきました。中国言語文化学はそれらのうち特に文学・思想・文化の分野の研究をめざす領域です。

みなさんは、たとえば白楽天や蘇軾の詩、『三国志演義』や『西遊記』等の小説、現代の映画などを学ぶことになります。中国への理解を深めることは、私たち自身を再認識する新しい視点を提供してくれるでしょう。また本領域は、副専攻コースと連携して皆さんの中国語能力の向上を支援します。

王羲之の蘭亭の会

王羲之の蘭亭の会に関する拓本より

橘准教授の授業風景

橘准教授の授業風景

英米言語文化領域

ここでは、主にアメリカとイギリス・アイルランドの文学作品について研究・教育を行っています。具体的には、シェイクスピア、19世紀以降の英米小説、現代アメリカ演劇が中心になります。

新たな試みとして、文化史の視点から文学を捉え直すことや、映画やジャズなどの音楽――映像や音声を媒体とする芸術形式――と文学との関連を考えたり、文化そのものを研究・考察することが行われています。こうした知的訓練は、受講生の英語運用能力向上に資するようにも計られていますが、英米の文化を身近に感じながら楽しく英語圏文学を学べるように願っています。

20世紀最大の小説家ジェイムズ・ジョイス

20世紀最大の小説家ジェイムズ・ジョイス(James Joyce Quaterlyより)

レナード教授の授業風景

レナード教授の授業風景

ドイツ語言語文化領域

ドイツについて、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか? ドイツが生み出した文化は時間と空間の隔たりを超えて、人間と自然への深い愛を直接私たちに語りかけてくれます。ここではゲーテ、ハイネ、ヘッセ、カフカ、エンデなど、ドイツ語圏のさまざまな文学作品に親しむことができます。

さらに、音楽や絵画や映画を通じてドイツ文化への理解を深めていけるのです。そうした体験は、生きることへの力強い促しを与えてくれるでしょう。そして副専攻コースでのドイツ語の授業は、ドイツ文化へのよき水先案内人となってくれることでしょう。

寺岡教授の授業風景

寺岡教授の授業風景

独文研究室の風景

独文研究室の風景

フランス語言語文化領域

16世紀から現代までのフランス文学(詩、小説、戯曲、評論、思想等)だけでなく、映画、漫画、シャンソン、フレンチポップスといったサブカルチャーを含む、フランスの文化を学びます。また、フランス語副専攻コースと密接に連絡を取り合い、雑誌やインターネットなども活用して、実践的なフランス語能力の向上にも力を注いでいます。フランスへの留学や語学研修のチャンスもあります。

フランス語は美しいのみならず、論理的でとても学びやすい言語です。さあ、フランス語を通して、豊かなフランス文化の世界に足を踏み入れてみましょう。

フロベール『感情教育』の草稿

聖地サンティアゴ・デ・コンポステラへの距離が示された埋め込み シャルトル大聖堂の前にて。

木之下教授の授業風景

パリのバス停(64番線トルビアック-ビブリオテック フランソワ ミッテラン)

教員紹介

基礎科目から卒業論文までの流れ

1年次前期に開講する「人文学への招待」では、日・中・英米・独・仏の各言語文化領域の教員がそれぞれに担当する講義に触れることにより、自分がどの分野に関心があり、どの領域に向いているかを判断する材料とします。さらに、1年次後期に開講する「人文学入門演習」では、文学や文化に関するテキストを皆で一緒に読むことにより、言語文化への関心を高め、研究の基本的な方法を理解します。これらの基礎教育科目を踏まえて2年次から多様な概説、さらには、自分の興味のある言語文化領域を中心とした講義や演習を履修し、それぞれ専門的知識を深めて行きます。3年次の後半になると、課題演習の枠内で、担当教員の指導のもと、いよいよ卒業論文執筆に向けた準備が始まります。大学4年間の勉学の集大成たる卒業論文は、自らに手向ける人生の旅のはなむけとなることでしょう。

下に示したように、本コースでは従来型の各国文学・文化研究とともに、その枠に囚われない新しい対象設定や観点に即した授業も開設されています。これらを通して学生諸君は、言葉によって表現された世界の在り方について、これまで知らなかった広がりと深まりを経験することになるでしょう。

平成24年度開講科目例

授業科目 講義題目
言語文化学講義 時代の中の小説、小説の中の時代
日本言語文化学講義 王朝和歌の諸相
日本言語文化学演習 (池田文庫の)昔の本を読む(くずし字読解演習)
中国言語文化学概説1 中国の白話小説を読む
中国言語文化学演習 中国のクリスマスー卒論・修論を作成するための中国文化史研究的レッスン
英米言語文化学講義 W.Shakespeare,"Macbeth"
英米言語文化学演習 アメリカ演劇作品『シェーン』を読む
ドイツ言語文化学講義 ハイネとその時代
ドイツ言語文化学演習 トーマス・マンの初期短編小説
フランス言語文化学講義 推理小説を読む
フランス言語文化学演習 フランス映画史

卒業論文のテーマ例

  • 万葉集における仏教ー素材と表現を中心としてー
  • 『注文の多い料理店』論ールイス・キャロル『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』との比較
  • 唐詩における絲の比喩表現
  • 『覇王別姫』新論
  • The Comparison of Speeches amaong Barack Hussein Obama, John F.Kennedy and Abraham Lincoln
  • An Analysis of The Devil Wears Prada
  • E.T.A.ホフマンの<<大晦日の夜の椿事>>についての考察。鏡像と夢の自我
  • ベルンハルト・シュリンク『朗読者』について
  • レイモン・ラディゲ『肉体の悪魔』ー語り手と描写ー
  • サルトル『嘔吐』における芸術の役割について

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