会長挨拶

鶴翔会(岡山医学同窓会)会員の同窓の諸先生におかれましては,益々ご清栄のこととお慶び申し上げます.
令和の新時代を迎え,医学教育・研究,医療を取り巻く環境は大きく変革しており,医療系教育の国際標準化,地域医療教育の拡充,カリキュラム肥大化,入学者選抜改革,研究領域の拠点重点化,医師研修制度,医師偏在,新専門医制度,医師の働き方改革といった差し迫った課題を全国の医学部も抱えています.
岡山大学医学部医学科の医学教育では,60分・クオーター制,プロフェッショナリズム教育,自主的なアクティブラーニングプログラムや診療参加型臨床実習の拡充など国際水準に適った教育カリキュラムへの改革を推進し,日本医学教育評価機構が実施する国際基準による医学教育分野別認証評価を受審しました.また,同窓の先生方のご協力により地域関連病院との連携プログラムを実施できており,医療系学部学科の連携による多職種連携の共通教育プログラムの拡充を計画しています.さらに,学部教育から大学院教育と初期研修へのシームレスな接続をpre-ARTおよびARTプログラムで実現し,リサーチマインドをもった医師養成を図っております.研究においては,医歯学総合研究科と大学病院を中心として橋渡し研究加速ネットワークプログラム,臨床研究中核拠点事業,がんゲノム医療中核拠点事業に選定されており,地域に根ざした医療中核となることが求められております.今,社会から求められている地域医療教育プログラムの受入,種々認証評価に向けて卒業者に関する評価,調査など,同窓の先生方にはご理解と多大なご協力をいただいていることに改めて感謝申し上げます.
ご存知の通り,明治3年(1870年)の岡山藩医学館を礎とする岡山大学医学部は令和2年(2020年)に150周年を迎えます.これまでに,1万2千人以上の医師や多くの医療人を多くの関連病院,学術機関,行政機関へ輩出し,地域に支えられ地域に貢献する医学部であり続けています.現在,多くの同窓,関連病院の皆様,地域の団体,企業のご支援を戴きながら医学部創立150周年記念事業が進められております.1)世界で活躍する医療人の育成支援事業,学術講演支援,2)患者さんとご家族が安心して治療を受けられるための入院棟最上階のアメニティスペースFloor150開設,3)鹿田会館(旧生化学棟)の整備・歴史的大講堂の改修,4)地域にひらかれた岡山大学医学部としての新たな連携関係構築事業として市民公開イベントの健康フェスタ in Okayama等の開催,5)創立150周年記念誌の編纂,などを行っております.また,医学部発祥の地への記念碑設置,2020年11月3日には創立150周年記念式典の開催が予定されています.岡山大学医学部の歴史を深化させ50年,100年先を見据えた医学部のあり方を皆様と考える節目の年としたいと思います.
今後とも,同窓各位の多大なるご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げますとともに,皆様の益々のご健勝とご発展をお祈り申し上げます.

令和元年(2019年)9月
鶴翔会会長
(医学部長)

淺沼幹人