業績集

2000年(平成12年)

骨バンク開設と運営承認
      来年にも移植手術開始
岡山大医学部倫理委



 岡山大医学部倫理委員会(平川方久委員長)は九日、手術で取り除いた骨を保存し、移植などに再利用する「骨バンク」の開設・運営を承認した。同大によると中四国では初めて。年内に骨の提供を受ける体制を整え、来年にも移植手術を開始するという。整形外科(井上一教授)が申請していた。 人工関節の手術などで取り除いた骨はこれまで焼却処分するなどしていたが、保存することで骨の腫瘍(しゅよう)や人工関節の再置換手術などへの再利用を目指す。 再利用する骨は、歩行時に痛みを伴う変形性股(こ)関節症の手術で取り除かれた大腿(たい)骨の骨頭部分。八〇度で十分間、加温処理した後、マイナス八〇度で冷凍保存する。使用には骨をチップ状にして、欠損部分に埋め込む。生体からの提供に限る。 同大では、人工関節手術で大腿骨を取り除く症例が年間五、六十例発生。骨の移植にはウイルス感染などを除き、血液型の一致や年齢制限などの条件が無いため、幅広く利用できるという。 同科の川井章講師(三九)は「これまで骨の移植には人工骨などを用いてきたが、自分の骨に変化しにくいなどの欠点があった。バンクの開設でそうしたデメリットが解消できる」と話している。


山陽新聞 2000年(平成12年)11月10日 金曜日