研修案内

大学院生からのコメント

2009年(H21年)入局、2011年(H23年)入学 山川泰明先生


大学院生

写真 H21年入局の山川泰明です。H19年に岡山大学を卒業後、初期研修を岡山済生会総合病院で行い、H21年より後期研修を同院整形外科で開始すると同時に岡山大学整形外科に入局しました。その後2年間の後期研修の後、H23年に大学院に入学しました。

岡山大学整形外科の大学院では1年目に後期レジデントとして臨床研修を行った後に、2年目から各分野の研究に入るといった形となっています。1年目の臨床では市中病院ではなかなか経験できないような骨軟部腫瘍の治療や小児整形外科、リウマチ手術などの経験が可能で非常に勉強になります。また各分野をローテーションすることですべての分野を経験することができますし、朝のカンファレンスではすべての手術症例のプレゼンがあり、経過や結果などを見ることができます。専門医を目指す上でもまれな症例もあり、症例経験には困りません。また学会活動に関しても、市中病院よりも盛んに行うことができ、発表の機会もたくさんあります。

研究に関してはまだこれからですが、自分一人で行うことはなく、指導を受けながら研究し、大学整形外科以外にも他院や他科、企業などと共同で行うこともあり、興味のある分野での研究が可能となっています。

また大学での仕事だけでなく、週1~2回外勤に出て、自分で外来や手術、当直などを行い、2年目以降研究に専念することなく、臨床業務に携わることができます。そこで収入も得られ、外病院で勤務する同世代の先生と収入にも大きな差はありません。実際、同期の大学院生は皆、既婚で子持ちでも問題なく生活しています。

近年、医者の大学離れが進んでいると言われていますが、岡山大学整形外科は毎年10人以上の新入局者を迎えており、大学にいるスタッフも多く、関連病院も多数あります。大学院に来ることで、人脈も築け、たくさんの病院の先生と知り合うことができ、将来的にプラスになることばかりです。現在大学院を希望される先生も多いようですが、大学院を希望される先生の参考になったら幸いです。




2002年(H14年)入局 武田健先生


大学院生

写真  整形外科入局の際,大学病院での研修(大学院入学)と市中病院での研修の2通りがありますが,私は大学院を選びました。骨軟部腫瘍や小児整形,関節リウマチなど大学病院ならではの症例を経験したかったのが第一の理由です。入局して1年目は病棟など臨床活動がメインとなりますが、2年目以降は自分の興味ある分野の研究テーマの研究をしながら手術日には術者に加わりますので研究ばっかりということはありません。

 大学院に進んだ場合,年間約50万円の学費を心配されると思いますが,週2回のアルバイトにより思ったより優雅な生活が可能です。また最近、妻子もちも多くなっていますが,共働きでなくても全然大丈夫です。 スタッフの先生は、教授以下お世辞抜きで優しい先生ばかりで、気軽に相談、質問できるアットホームな雰囲気です。私のしょーもない質問にも親切に答えてくれます。大学院に入って本当によかったと思います。




2001年(H13年)入局、2004年(H16年)入学 三澤治夫先生


大学院生

写真  私はH13年に岡山大学整形外科教室に入局しました。その時点では、研究には全く興味もなく市中病院での研修を選びました。市中病院での臨床研修は新鮮なことが多く非常に充実した生活を送っておりました。一般的なことが少しずつ出来るようになると、専門的なことに興味を持ちはじめ、大学の症例をみたくて研究をしたいフリをして入学しました。1年目は大学の難しい症例を見ることが出来、忙しいながら充実した1年ではなかったかと思います。

 私は今、骨再生の領域で、幹細胞を利用した再生や組織工学などの研究を行っておりますが、2年目になった頃、尾﨑教授に“再生の研究をしてみないか?”と勧められて研究を始めました。研究と言うと、卒業時や研究を始めた時点での私がそうであったように、日常診療などからかけ離れたマニアックな世界であるような印象を持たれるのではないかと思います。でも実際には、サイエンスの研究というものは日常的に当たり前に思われていることを細かく解析していくことでないかと思います。例えば、骨が治るということについて言えば、“3週経って仮骨が形成されたのでギブスをとって大丈夫です。”であるとか“3カ月経ちましたから骨は元通りに治っています。”などは外来などでよく話されているのではないでしょうか?この現象を科学的に説明すると“骨折部からの出血内に、骨折に伴って放出されたサイトカイン、成長因子などに刺激された間葉系幹細胞が遊走して集まってきます。この間葉系幹細胞は局所の成長因子などにより骨芽細胞へ分化誘導がおこり、この骨芽細胞が骨基質を産生しXpで骨折部周囲に骨陰影が見られます。”と言う話や、“骨芽細胞自身が血球系幹細胞を刺激し破骨細胞へ分化誘導し、骨芽細胞と破骨細胞がバランスをとりながらリモデリングが起こり成熟した骨構造に修復される。”という話になります。実際にはさらに詳しいことが多く知られており、まだわからないことがさらにたくさんあります。この“なぜ?”ということを解析し論文や発表にしていくという作業は、非常に楽しいものです。もちろん計画通りに行かないことも多いのですが、自分で結果を予想し、実験計画を立て、その通りに結果が出た時の喜びは非常に大きなものです。はじめは興味ないと思っていても始めてみると意外に楽しいと思われる人も多いのではないでしょうか?

 大学院生というのは学生ですのであまり拘束はありません。いまだに大学院生は大学の雑用ばかりしていて自由が無いと思われているようですが、大学業務は簡便化されており、かなり自由な時間があります。自由な時間があるのと暇であることは少し違います。実験や準備、考察などの時間が必要で暇な時間はほとんどありませんが、楽しんでいるのでそれほど苦になりません。
 学生というと苦学生のようなイメージがありますが、これは整形外科の大学院生には当てはまりません。私には妻と娘と犬がいますが、経済的に困ることは全くなく、年収については外病院にいた時よりも・・・。
 また、大学院生の良い点は、人数の多いところで仕事し、アルバイト先やカンファレンスなど多くの先生と知り合うことが出来ることも挙げられます。やはり面識のある先生の方が相談や紹介などもしやすいですし、いろいろなやり方をみることは非常に勉強になります。

 近年、医師として専門性が求められる時代となってきました。大学院では、自分の興味のあることを深く突詰めることが出来ます。(本年度より臨床系大学院も選択できます。)また、やる気があれば、海外出張や留学など何でもサポートしていただけます。大学院にはこういったチャンスが本当にたくさんあります。私は現役の大学院生として大学院生の生活をこのように考えております。進学を考えられている先生の参考となれば幸いです。