研修案内

先輩からのコメント

2006年(H18年)入局 中原啓行先生


サンディエゴ留学報告

写真  2011年4月よりサンディエゴのThe Scripps Research Institute(スクリプス研究所)に留学させていただいております。スクリプス研究所は昨年も免疫のボイトラー博士がToll-like receptorの研究でノーベル賞を獲得し、これまでにも計4人のノーベル賞学者を輩出している名門研究所です。

 私の所属している研究室はMolecular and Experimental Medicine(MEM) のProf. Martin LotzのArthritis Research研究室の中にあるAsaharaグループです。Martinラボはフレッシュカダバーの膝関節を長年研究して軟骨のデータをライブラリー化しているラボで変形性関節症の基礎研究では世界をリードしています。ラボのメンバーは教授のMartinを筆頭に研究員が2人、ポスドクは9人(うち4人は浅原ラボ)、テクニシャンがパートを含めて6人、大学院性が1人います。国籍はアメリカ以外にドイツ、スイス、スペイン、インド、中国、韓国と多国籍です。就業時間はだいたい9時から17時です。テクニシャンは定時で帰る人が多いですが、ほとんどのポスドクは夜遅くまで実験をしたり、データをまとめたりしています。

 ラボ全体のミーティングは毎週水曜日朝8時半からで、担当者一人がプログレス報告をします。1か月半から2か月に一度ほど回ってきますが、プレゼン30分とディスカッションなので準備が結構大変です。土日は実験を入れない限り休めるので観光やゴルフなど好きなことができます。

 私はmohawk homeobox という腱や靭帯の発生において特異的に働く転写因子のヒト膝関節由来のサンプルでの発現解析や脊椎椎間板変性におけるマイクロRNAの働きについて主に研究させていただいておりますが、そのほかにも豊富なヒトサンプルやノックアウトマウスを使った研究が多数行われており、それら研究を一緒にさせていただけることは私にとって大変貴重な経験になっています。また、近隣の研究所(スクリプス研究所の周りにはソーク研究所、バーナム研究所、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)や企業の研究施設が集結している)との交流も盛んで、UCSDやソーク研究所で行われるセミナーや講演の案内がメールで回ってくるため、興味深いものがあれば気軽に参加することができるし、共同研究や実験手法を学びに行くことも可能で研究生活をする上で最高の環境です。

 サンディエゴは、年間を通してほとんど雨が降らず、日中は夏で25℃、冬でも18℃程度という温暖でカラッとした最高の気候で、マリンスポーツやゴルフ、サイクリングなどのメッカです。アジア系やヒスパニック系の人が多く、日本人も多く暮らしているため、日系スーパーがあり、日本の商品は割高ですが、だいたいのものは手に入るし、日本人に合うおいしい食べ物が多いです。

 サンディエゴの風土、研究環境は最高です。日本人にとってアメリカ留学の壁は英語、食事ですがサンディエゴでは心配ありません。基礎研究を海外でやってみたいという研修医や大学院生の先生方にはサンディエゴをお勧めします。




1992年(H4年)入局 浅原弘嗣先生


国立成育医療センター移植外科研究部教授

写真  ポストゲノム時代に突入して、サイエンスそして医療は30年ぶりともいわれる変革期を迎えています。私たちは、五体満足ということばに代表される子供のからだ作りの分子機構の解明と医療への還元をめざしています。開発中の全組織in situハイブリダイゼーションの網羅的解析とハイスループットトランスフェクションアッセイは世界最速、最大、最新を標榜できるまであと一歩となりました。整形外科学問を土俵に、他の学問に率先して、サイエンスの世紀の扉を一緒に開けてみませんか。