老年精神疾患研究グループ
アルツハイマー病を中心とする認知症疾患は,今日では単なる医学的な問題に留まらず,大きな社会問題となっています. 当グループでは,主にアルツハイマー病などの認知症疾患を対象とした研究を行っています.
基礎研究のみにとどまらず,臨床をも含めた広範な研究を行い,認知症疾患に苦しむ患者さんやご家族のために貢献できることを願っています.
- 認知症疾患の動物モデルを用いた研究
- アルツハイマー病を始めとする認知症疾患の多くで,中枢神経組織にタウと呼ばれる蛋白質が異常な沈着を起こしています. 当グループでは、タウ蛋白をマウスの中枢神経系に過剰発現させたマウスを用いて,認知症疾患の病態解明や,予防法・治療法の開発を目指して研究しています. このマウスは、国際的にも注目を集めている貴重なマウスであり,国内では当グループしか飼育していません. このマウスで起こる病理変化や臨床症状を予防したり治療したりできれば,実際の患者さんの予防や治療に応用できる可能性があります. 競争の激しい分野ですが,国内外の多くの研究者とも議論を重ねながら,研究を進めています.
- 神経病理学的研究
- 剖検脳を用いて,その組織学的検討を行い,各疾患の病態解明に迫るというものです.具体的には,剖検脳から目的の部位を切り出し,染色して光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察します.
- 永年の蓄積により,一般的な疾患だけでなく,稀な疾患の貴重な標本も多数あり,特に非アルツハイマー型認知症に関する研究に関しては全国的にも有名です
- 臨床研究
- 近年,認知症疾患を有する高齢者のQOL研究や前頭葉機能検査に関する研究などの臨床研究を手がけています.これらは関連病院との共同研究により,行われているものです.認知症高齢者のQOL評価票を,日本で始めて開発するなど着実に成果を挙げてきています.また、FABやACEといった認知機能検査の日本版も作成しを 検討し報告しています。

