教室の理念
『精神医学は,人間のこころを対象とする医学である.人間の心とは何か,それはすべからく人間という存在そのものである.人間存在そのものを対象とする学問,言い換えれば,人間に関わることはすべて精神医学に関連を有する.その意味において精神医学はまさに綜合の学である.
熱い想いもなく,単なる知識だけで人の心を受け止めることはできまい.正確な知識や豊富な経験を欠いた,迸るような情熱のみでは治療は迷路にまよいこむ.錯綜しつつ細分化しながらも,急速な進展をみつつある現代の精神医学において,確固たる地歩を有する専門家(臨床医)を養成することが教室の存在意義であろう.
さらに,研究も大きな教室の柱である.最先端の科学の手法を駆使して,心の不可思議に切り込んでいくこと,苦悩する病者に救いの手を差し伸べるため,常により良い治療法の開発に励むこと,これらはまさに大学に課された使命である.
岡山大学精神神経病態学教室(旧神経精神医学教室)は1904年に正式に開設された全国有数の歴史と伝統を有する講座であり,同門会員数は500名近くになり,臨床・研究ともに全国に知られる優秀な人材を数多く輩出してきた.精神医学のみならず,神経内科学に関しても十分な研修を受けられる研修先を今なお有しており,身体疾患を見逃さない精神科医,心のケアに目の届く神経内科医の育成が可能な稀有な教室である.』


