温泉プール療法
呼吸器疾患(気管支喘息、肺気腫等)
温泉プールでの水中運動
温泉プールでの水泳訓練や歩行運動、あるいは屈伸運動(全身が水中につかる程度の)などの水中運動は、気道分泌物の除去、気道粘膜の正常化などをもたらし、気道の清浄化に役立ちます。また、運動による呼吸筋を含めた全身筋力の増強、そしてそれに伴う呼吸状態の改善や、全身状態の改善が期待されます。
当院での温泉プールにおける水泳訓練は、室温26℃、水温34℃(冬季37℃)に保たれた温泉プール(温泉性質:単純泉、含重曹塩放射能泉)で行われています。当院での症例はステロイド依存性難治性喘息が多く、しかもその発作は慢性持続性であることが多いため、温泉プールでの運動療法は、きわめて慎重にしかも厳重な観察のもとに行われます。
入院後喘息発作の状態が比較的安定したことを確認してから、まず5分間ずつ運動訓練時間を延長していき、運動時間が30分に達してから運動訓練前後の諸検査を行います。
運動方法は温泉プール内での水泳あるいは歩行訓練を原則とし、運動量は初期の短時間から次第に増加し、最大60分程度までとしています。
運動訓練は週4回、朝夕2回行うこととなっています。なお、温泉プールには、6基の圧注用水中ポンプが設置されており、運動訓練の合間に前胸部や背中をあて気道分泌物の除去にもちいています。
骨関節(変形性関節症、関節リウマチ)
水中運動(温泉プール運動)の特徴と利点
浮力による免荷作用
水中では浮力により関節や筋肉にかかる体重の重みが大幅に少なくなり、膝や股関節、足首などの関節炎により歩行困難な患者さんでも、関節の機械的な損傷を起こさずに適切な歩行訓練ができます。
また、肩の関節炎などでも、腕の重さが少なくなるため、関節を可動域いっぱいまで動かすことができ、十分なリハビリが可能になります。
温熱による循環改善と疼痛緩和作用
温泉水による温熱作用により、血流の増加、循環の改善が促され、痛みも和らぎます。そのため、普段では痛みのため動かしにくい範囲までも関節を動かすことが可能になります。
水深により荷重関節にかける負荷を調節することができる
入る深さによって、その負荷を調節することができます。
歩行障害の程度が強い時は、プールの深い所に入り荷重負荷を大幅に減らします。訓練によって歩行がよくなってくれば、それに応じてより浅い所を用いて負荷を増していくことが可能です。
プール運動(水中運動)の効果の実際
ある病院のリウマチ患者さん320人を対象にして、入院による水中運動の効果をみた調査結果があります。歩行速度、階段昇降速度、握力、膝屈伸筋力は、平均して1.4〜1.7倍に増加し、日常生活動作の評価であるADL指数は、15%上昇したと報告されています。
プール設備について
| 広さ | 約5m×10m |
| 水深 | 約110cm |
| 水質 | 温泉水(重曹、食塩、ラドンを含む) |
| 水温 | 34℃〜38℃(季節や時間帯により変更) |
| 衛生環境 |
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| 装置 |
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