文学部

激動する社会の大転換期をどのように受け止め
新世紀をどのように生きるか

文学部では,こうした観点にたち,<人間>そのものへの多彩なアプローチを行い,
新しい時代の人と社会のあるべき姿をアグレッシブに探究し,新たな<知の創造>を目指します。

 岡山大学文学部は,旧制第六高等学校を母体の一つとして1949年に設置された法文学部が,1980年に法学部・経済学部とともに独立してできた学部です。
 伝統をもとにして改革を重ねて着実に発展しつつあり,2004年4月から人文学科1学科となり,教育組織として哲学芸術学専修コース,行動科学専修コース,歴史文化学専修コース,言語科学専修コース,言語文化学専修コースの5専修コース,教員組織として5講座があります。
 岡山大学文学部は,人文科学の学問分野の全領域をほぼカバーしており,また,教員は多彩な専門分野で,教育と研究にアクティヴに活動しています。

一貫教育・幅広い教養教育・自主性重視の専門教育
 岡山大学文学部に入学したみなさんは,4年一貫教育の理念のもと,教養教育と専門教育を受けることになります。
 教養教育には,幅広い授業科目が開講されており,これらの科目を通して,学問の意味を学んだり多様な学問分野に対する基礎的知識や見通しを得たり,あるいは外国語などの基礎的な能力を身につけたりして,学問に裏打ちされた教養を形成することが期待されます。
 入学して一年後に,専門教育のための専修コースに所属します。講義はもちろん重要ですが,皆さんの自主性が大きな意味を持つ演習・実験・実習・調査などは文学部の学問の醍醐味です。とくに卒業論文の作成は,大学生活の仕上げであり,苦しくも楽しい作業です。
 専修コースには多彩な授業科目があるほか,自分の所属していない他の専修コースの授業科目の履修も大幅に可能です。また,副専攻を選択して外国語の実践的運用能力を高める道も開けています。
 豊富な選択肢の中から,自主的に自分の専門性を構築することが重視されているのです。



先輩からひとこと・・・

山崎 英里    人間学科芸術学・比較文化学履修コース 4年

 芸術や文学は,いわゆる理系の学問に比して軽視されがちであるのが現状です。
 しかし,芸術や文学を「目に見える」利益のないものとする考え方には,人間の魂の危機的状況が表れていると私には思われてなりません。芸術や文学なくして人間が本当に豊かに生きることが可能でしょうか。皆さん,ここで改めて考えてみませんか。

信清 由希子    行動科学科地理学履修コース 3年

 地理学履修コースでは,実際に現地に赴いて調査を行うことを第一にしています。こんな行動的なコースですから,夏休みになるとみんなで巡検(旅行?)に出かけたりもします。(今年は沖縄に行ってきました☆!)
 地理学は,自分の生活にどこかで関係しています。ここでの経験から得るものも,大変多いと思いますよ。

清原 浩美    歴史文化学科日本史学履修コース 4年

 大学で歴史を学んで知ったことは,歴史を考えることの難しさです。演習や講義などを通して史料や先行研究に向き合っていく中,たえず生じてくる疑問。私は,その疑問を解き明かすべく自問自答を繰り返し,悩み続けることに歴史学の醍醐味があるのだと思っています。学ぶことの苦しさと喜びの両面を日々感じながら頑張っています。

多田 絢子    言語文化学科対照日本語学履修コース 3年

 私が所属する対照日本語学履修コースは,”対日”と呼ばれ,先生,生徒とも仲が良く,楽しい雰囲気で授業が行われています。対日では今まで習った文法をさらに深く調べていったり,方言や若者言葉について学んだりと言葉に関することすべてが勉強する対象になっています。言葉はとても身近なものなので,日常生活の中でも言葉について敏感になってきます。

神沼 寛美    言語文化学科中国文学履修コース 4年

 正直なところ文学部には,「根暗で本ばっかり読んでて役に立たない」印象が付き纏っています。「本は実は苦手だけど,数学できないから文学部」などと素敵なことをほざいているそこのあなたも,こっそりそんなこと考えたりはしていませんか?
 しかし実のところ,文学部とは「何でもあり」の世界です。この世界の全ては言語に通ず,あらゆる事象が文学の学問領域にぶち当たると言っても過言ではありません。興味を持った人から勝利する学部で,人生観をちょっと変えてみるのも一興ではないでしょうか。

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