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作物生産技術学 (Plant Production Science)

作物・雑草の生理生態的特性の解明と管理

教員

Kuniyuki SAITOH教授: 齊藤 邦行 Prof. Dr. SAITOH Kuniyuki
E-mail: nakayosi@(@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。)
専門分野:作物学,作物生態生理学
作物の生産性向上に関わる生理生態学的諸特性の解明
YOSHITAKA NAKASHIMA助教: 中嶋 佳貴 Assist. Prof. Dr. NAKASHIMA Yoshitaka
E-mail: ksaitoh@(@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。)
専門分野:雑草学
雑草植生の適切な管理体系の構築および環境保全への有効利用

主な研究テーマ

 圃場に生育するイネやムギ,ダイズ等を対象として,播種から収穫に至る生育プロセスを追跡し,農業の最終目標である収量・品質の向上に関わる生理生態学的諸特性を解明することを目標としています(齊藤).

 雑草は農作物の生産に影響を及ぼすことは勿論ですが,自然界では生態系の底辺を支え,また緑の空間を創出して人間社会に癒しを提供するなど,多面的な機能も有しています.そこで,雑草をはじめとした身近な植物の生理や生態を理解して植生を適切に管理しつつ、その機能を応用して環境問題の解決にも取り組んでいます(中嶋).

ダイズ収量成立における花房次位の意義

 ダイズにおける花器の挙動を克明に追跡調査することによってダイズの収量成立過程の解明を目指しています.また,ダイズの倒伏に関与する茎と根系の物理的特性の計測を通じて,耐倒伏性の向上を目指しています.

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作物の窒素利用効率の向上

 低投入持続的農業を推進するためには,少施肥でも多収な品種特性が望まれます. これまで80品種を無施肥条件で栽培して,吸収窒素あたり収量で表される窒素利用効率に大きな品種間差異があり,窒素利用効率が高いほど収量も高いことを明らかにしました.窒素利用効率の向上要因を解析しています.

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地球温暖化が作物生産におよぼす影響の解析

 地球温暖化に伴い,平均気温は急速に増加し,高温による障害が問題となっています.水稲・ダイズ・コムギを温度傾斜型チェンバー(TGC)で実際に栽培し,気温上昇が作物の生産性に及ぼす影響を評価することを目的とした研究を行っています.

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雑草繁茂の適切な管理法の構築

 岡山市南部の河川や農業用排水路では水生雑草の過繁茂が顕在化しており,豪雨時には通水を妨げて内水氾濫が懸念されているため,防除システムの構築に取り組んでいます.同時に競合により駆逐されつつある貴重な在来種の保全手法も検討しています.

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農業用排水の水質改善

 岡山県南部の児島湖流域は県下最大の農業地帯ですが,都市化に伴って流域内の水質汚濁が長年の問題になっています.そこで,安全安心な農業用水を提供し、農業排水による児島湖の富栄養化を低減することを目標に,植物を活用した環境に優しい水質浄化法を開発しています.

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雑草植生による生態系保全

 雑草群落は多様な生物の生息空間として様々な生態系の基盤となっています.陸域から水域まで衰退した様々な植生を保全・復元することで,自然界からの生態系サービスの向上を目指します.  

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研究業績リスト

・Nguyen Thi Thanh H., Kobata T. and Saitoh K.: Simplified quantitative description of root distribution across soil depth in rice (Oryza sativa L.) under different soil moisture conditions, . Jpn. Soc. Agric. Technol. Manage., 28, 1-8 (2021)
・Nguyen Quang C., Nguyen Thi Thanh H. and Saitoh K. : Effect of System of Rice Intensification (SRI) on growth and yield performance in Nam Dong district, Thua Thien Hue province, Vietnam, Sci. Rep. Fac. Agr. Okayama Univ., 109, 13-20 (2020)
・Wakai N., Maeda M., ONO T., Hanafusa T., Yamashita J. and Saitoh K. : Radiocesium concentration in stems, leaves, and panicles of rice grown in a sandy soil replacement paddy field treated with different rates of cattle manure compost in Kawamata, Fukushima, Journal of Environmental Science for Sustainable Society 9, 1-10 (2019)
・杉本充・蘆田哲也・齊藤邦行:丹波黒大豆系エダマメ 「紫ずきん2 号」 における外観品質からみた収穫適期の診断,日本作物学会紀事,87,132-139 (2018)
・杉本充・蘆田哲也・岡井仁志・齊藤邦行,京都府の丹波黒大豆系エダマメ 「紫ずきん2号」 の作型開発-播種期,栽植密度および培土期追肥の検討から-,日本作物学会紀事,87,250-258 (2018)
・Tran T. Q., Maeda M., Oshita K., Takaoka M. and Saito K. : Phosphorus and potassium availability from cattle manure ash in relation to their extractability and grass tetany hazard, Soil Sci. Plant Nutr. 64, 415-422 (2018)
・中嶋佳貴・藤井清佳・沖陽子・中田和義:ブラジルチドメグサの物理的防除法の検討および水生動物の生息空間としての実態,農業農村工学会誌,88,899-902 (2021)
・中嶋佳貴・沖陽子・足立忠司・永井明博・近森秀高:岡山県南部の二級河川前川における自然攪乱に伴う沈水雑草群落の発生動態,農業農村工学会論文集,88,29-37 (2020)
・中嶋佳貴・沖陽子:重点対策外来種キショウブの異なる刈取処理による耐冠水性の差異,雑草研究,62,223-226 (2017)
・中嶋佳貴・沖陽子:特定外来生物ブラジルチドメグサの栄養繁殖特性,日本緑化工学会誌,42,543-549 (2017)
・中嶋佳貴・沖陽子:都市型ビオトープに発生するヒメガマ及びヨシの適正管理に関与する刈取り方法の検討,日本緑化工学会誌,42,236-239 (2016)

卒業生・修了生進路

・大学院進学
・国家・地方公務員(行政職,研究職,農業改良普及員),高校教員
・食品メーカー,システムエンジニア,JA職員,農業自営,農業法人社員
_など

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