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動物遺伝学 Applied Animal Genetics

教員

Tetsuo KUNIEDA教授: 国枝 哲夫 Prof. Dr. Tetsuo KUNIEDA
E-mail: tkunieda@(@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。)
専門分野: 動物遺伝学,実験動物学
ヒト疾患モデル動物の分子遺伝学的解析、家畜遺伝性疾患における遺伝子診断法の確立
Takehito TSUJI准教授: 辻 岳人 Assoc. Prof. Dr. Takehito TSUJI
E-mail: takehito@(@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。)
専門分野: 動物遺伝学
ヒト疾患モデル動物の分子遺伝学的解析、哺乳類の形態形成における分子遺伝学的および細胞生物学的解析

主な研究テーマ

 私たちは人や動物の疾患の遺伝的要因を解明することを目的として,実験動物や産業動物等に起こる病気などの特定の遺伝的な形質に関与する遺伝子の解析を行っています。具体的にはマウスなどの実験動物に生じた特定のミュータントを用いて,その病態と遺伝的要因を明らかににすることで,これらをヒトの疾患に関する研究に利用可能な疾患モデル動物として確立することを目指しています。また,ミュータントマウスを用いて配偶子形成などの生殖機能や,骨格などの形態形成に関与する遺伝子の生理的機能を解明することを目指すとともに,産業動物では病気の発生を予防するための遺伝子診断法の開発も行っています。

疾患モデル動物の開発とその遺伝的要因に関する研究

 ヒトや動物の病気は環境的要因と遺伝的要因の相互作用によって起こります。このうちの環境的要因は近年の医学,獣医学の発展によって大きく改善されてきましたが,遺伝的要因の解明はこれからの課題です。私たちはヒトや動物の病気の遺伝的要因について解明することを目的として,マウスなどにおいて特定の疾患を遺伝的に呈するミュータントを用いて疾患の発生に関与する遺伝子を同定することに取り組んでいます。特に骨の形成や,生殖機能に異常を呈するミュータントマウスを用いて,これらの異常の原因となる遺伝子を解明するとともに,これらのマウスをヒト疾患のモデル動物として確立することを目指しています。

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ミュータントマウスを用いた配偶子形成の分子機構の解明

 精子や卵などの配偶子は,減数分裂という特殊な細胞分裂を介した一連の複雑な過程を経て形成されます。これらの配偶子形成の過程に関与する遺伝子を明らかにすることは,生命の連続性を保証する最も基本的な機能である生殖細胞の分化や減数分裂の分子機構を解明するだけでなく,ヒトの不妊症や家畜における繁殖障害など治療法や予防法の確立にも貢献します。私たちは,遺伝的に精子形成や卵形性の過程に異常を呈するミュータントマウスやノックアウトマウスを用いて配偶子形成に関与する遺伝子を同定し,それら遺伝子の配偶子形成における機能を解析しています。

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動物の遺伝性疾患に関する分子遺伝学的研究

 近年,産業動物において遺伝性疾患(遺伝病)の発生が数多く報告され,経済的にも深刻な影響を与えています。私たちはこれらの遺伝性疾患の原因となる遺伝子を解明することで,病気のない健康な動物を作出することを目指しています。具体的には,遺伝性疾患の原因となる突然変異を同定し,その突然変異を検出する方法を確立することで,遺伝性疾患の保因者を特定するための遺伝子診断法を確立する研究に取り組んでいます。これまでに,軟骨異形成性矮小体躯症,尿細管形成不全症,血友病など多数の遺伝性疾患の原因遺伝子を同定し,遺伝子診断法を確立することでこの分野に貢献しています。また,これらの成果は同様の遺伝的要因によって起こるヒトの疾患の関する研究にも貢献しています。

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最近の主な業績

  • t-SNARE Syntaxin2 (STX2) is implicated in intracellular transport of sulfoglycolipids during meiotic prophase in mouse spermatogenesis. Fujiwara Y, Ogonuki N, Inoue K, Ogura A, Handel MA, Noguchi J, Kunieda T. Biol Reprod. 88: 141, 2013.
  • CNP/NPR2 signaling maintains oocyte meiotic arrest in early antral follicles and is suppressed by EGFR-mediated signaling in preovulatory follicles. Tsuji T, Kiyosu C, Akiyama K, Kunieda T. Mol Reprod Dev. 79: 795-802, 2012.
  • A missense mutation of the Dhh gene is associated with male pseudohermaphroditic rats showing impaired Leydig cell development. Kawai Y, Noguchi J, Akiyama K, Takeno Y, Fujiwara Y, Kajita S, Tsuji T, Kikuchi K, Kaneko H, Kunieda T.Reproduction. 141: 217-225, 2011.
  • A mutation of the WFDC1 gene is responsible for multiple ocular defects in cattle. Abbasi AR, Khalaj M, Tsuji T, Tanahara M, Uchida K, Sugimoto Y, Kunieda T. Genomics 94: 55-62, 2009.
  • Characterization of the dwg mutations: dwg and dwg(Bayer) are new mutant alleles of the Ggt1 gene. Tsuji T, Yamada K, and Kunieda T. Mamm Genome. 58: 525-532, 2009.
  • A loss-of-function mutation in natriuretic peptide receptor 2 (Npr2) gene is responsible for disproportionate dwarfism in cn/cn mouse. Tsuji T. and Kunieda T. J Biol Chem. 280: 14288-14292, 2005.
  • Essential role of Fkbp6 in male fertility and homologous chromosome pairing in meiosis. Crackower MA, Kolas NK, Noguchi J, Sarao R, Kikuchi K, Kaneko H, Kobayashi E, Kawai Y, Kozieradzki I, Landers R, Mo R, Hui CC, Nieves E, Cohen PE, Osborne LR, Wada T, Kunieda T, Moens PB, Penninger JM. Science. 300: 1291-1295, 2003.
  • Positional Cloning of a Novel Gene, LIMBIN, Responsible for Bovine Chondrodysplastic Dwarfism. Takeda H, Takami M, Oguni T, Tsuji T, Yoneda K, Sato H, Ihara N, Itoh T, Kata SR, Mishina Y, Womack JE, Moritomo Y, Sugimoto Y, Kunieda T. Proc Natl Sci Acad USA. 99: 10549-10554, 2002.

卒業生・修了生進路

  • 大学院進学
  • 研究所研究員(理化学研究所,放射線医学研究所等)
  • 製薬会社(小野薬品,参天製薬等),食品会社(カバヤ製菓,天野食品等)
  • 公務員(動物衛生研究所,肥飼料検査所等)
  • 大学教員(東京理科大学,日本獣医生命科学大学等)

収穫祭ポスター