JyAM's BSD: NetBSD-1.3 System on AT Installation, Abstract.


■ NetBSD-1.3の特徴

1. Berkeley Software Division (BSD)直系のOS

Unix(TM)の思想と歴史そして機能を受け継ぎ, なおかつ完全にライセンスフリーなOSである. コード自体は4.4BSD-Liteに基づいて開発されている。 BSDは4.3BSDから4.4BSDにヴァージョンアップした時にCヘッダファイル中の変数宣言が変更されたが、 これも正しく受け継いでいるので、 古いソースコードのコンパイルにてこずる場合がある。

2. 数多くのハードウェアアーキテクチュアで稼働

ここでいうアーキテクチュアとは,AT互換機におけるパーツの組合せの差異ではなく、 全く異なった設計のハードという意味.NetBSD は事実上全てのハードウェア上で動作するようになる予定。 AT互換機のみをターゲットとしているFreeBSDとは好対照。 サポートを表明しているアーキテクチュアは,DECAlpha, Motorola 68k (Amiga, Atari, Mac, MVME, Sharp, Sun3), PowerPC, Intel, DEC VAX, Acorn RISC, MIPS (Sony NEWS, DECstation) である。

■ 他のFree Unixについて

よく「GNU/LinuxもFreeBSDもNetBSDもおんなじでしょ」という意見を聞きくが、 それぞれが特徴を持っており、 用途に合わせて選択すべきだ。参考までに他のFree OSの特徴もあげておく。

1. GNU/Linux -- Unixで仕事をしたい

Free Software Foundationが開発している, Unix互換アプリケイションとUnix互換Kernelを組み合わせたシステムである. Linux KernelはAT互換機においてサポートしているパーツが多く, したがってユーザも多い. そのためApplixWare Office suiteやWolfram ResearchのMathematica, ORACLE8, Informixなどの業務アプリケイションもリリースされている。 OSの配布パッケイジが乱立気味で, 導入時および運用時の混乱の原因となっている. 大手コンピュータベンダもサポートを表明している. 日本国内ではベストセラーワードプロセッサソフトウェアが移植されつつある.

2. FreeBSD -- BSD系のUnixを手軽に使用したい

NetBSD-1.3と同じく4.4BSD-Lite直系である. packageシステムによるバイナリ配付, そして多くのOSに対するバイナリエミュレイションを装備しているため, 利用できるアプリケイションの数は多い. またPAOプロジェクトによりノートパソコンをサポートしつつある. AT互換機のみをターゲットアーキテクチャに設定し, GNU/Linux的な手軽さを追求しているBSDである. FTP, mail, WebサーヴァなどのOSとして採用されることが多いようだ. 日本ではGNU/Linuxと人気を2分している。


BSDのTopへ戻る