カリウム, K ( kalium) potassium 


臨床的意義
 
体内総カリウム(K)量の98%は細胞内に存在し,細胞外液中に含まれるカリウムは全体の2%である。1日の摂取量は約70mEqで,摂取された量の90%は尿中に排泄され,糞便中に約10%が含まれるので,皮膚を介して体外へ失われる量はごくわずかと考えられる。血清Kの恒常性は,腎からの排泄と細胞内外の分布を調節することにより維持される。カリウム濃度の異常は,細胞膜の機能に重大な影響を及ぼし,神経・平滑筋・心筋などの重篤な機能障害を引き起こすことが知られている。

測定方法: イオン選択電極法
 
測定機器:
 日本電子BM8040(平成26年3月24日より
        日本電子BM2250(平成18年7月18日より平成26年3月20日まで)
        日立7350自動分析装置(平成18年7月14日まで)        
         

測定試薬: 日本電子(平成18年7月18日より)
                   第一化学(平成18年7月14日まで)

基準範囲: 血清 3.6〜4.8 mmoL/L (平成27年7月1日より共用基準範囲へ変更)
           
3.7〜4.9 mmoL/L (平成6年9月より平成27年6月まで)
                     
3.6〜5.2 mmoL/L(平成6年8月まで)

        

相関
平成18年7月18日
X=旧機器、旧試薬
Y=新機器、新試薬
Y=0.97X+0.19 r=0.995  n=200

平成6年9月
従来法:X
新法:Y
Y=0.956X+0.035

異常値を示す疾患
高値疾患: 
Kの過剰摂取 ・ 腎不全 ・ 副腎皮質機能不全 ・ アシドーシス

低値疾患: 嘔吐 ・ 下痢 ・ 利尿薬投与 ・ 熱傷 ・ 発汗過多 ・ アルカローシス

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

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