亜鉛, Zn (zinc) 
(平成20年10月9日より院内実施)


 

臨床的意義
 
鉄やヨード以外の元素の欠乏症が近年問題となりつつあり、亜鉛欠乏症がその代表である。特に欠乏が問題となるのは、1)一部の成長遅延児、2)腸性肢端皮膚炎、3)妊娠での欠乏、4)高カロリー輸液、5)老人、6)味覚低下者であり、これらの人の亜鉛栄養状態や欠乏状態を把握するために検査を行う。

測定機器: 日本電子BM8040(平成26年3月24日より)

日本電子BM2250(平成20年10月9日より)
        
測定試薬:
 アキュラスオートZn (株)シノテスト

測定法: 比色法(平成20年10月9日より)
      
原子吸光法(平成20年10月8日までOML)


異常値を示す疾患
高値: 成長ホルモン欠損症、甲状腺機能亢進症、副腎不全、Addison病、溶血性貧血、赤血球増多症、好酸球増多症

低値: 
静脈栄養、経腸栄養、腸性肢端皮膚炎、肝障害、膵障害、炎症性腸疾患、短腸症候群、小児難治性下痢症、腸瘻、肝硬変、糖尿病、腎疾患、溶血性貧血、火傷、透析、妊娠、先天性胸腺欠損症、モンゴリズム

基準値: 80〜130 μg/dL
           
64〜111 μg/dL *基準範囲見直しによる再設定(平成18年4月1日より 平成20年10月8日まで)
      50〜140 μg/dL(平成18年3月31日まで)

相関
平成20年10月9日




小児の基準値
 
乳児期に低い(対成人値比は約0.8)が、その後漸増して7、8歳で成人値になる。全年齢を通じて性差はない。

採取容器: 茶)生化学一般用分離剤入り試験管    

関連項目

ALP
エクト-5´-ヌクレオチダ−ゼ

先頭に戻る    前ページに戻る