抗アセチルコリン受容体抗体, AChRAb (acetylcholie receptor antibody)
抗アセチルコリン抗体価(結合抗体)(BML)と同一検査です。(使用キットが同一)
測定法:RIA・2抗体法
外注会社:SRL
臨床的意義
神経筋接合部の後シナプス膜上に局在しており,神経伝達物質であるアセチルコリンに応答する受容体で,筋収縮を作動させる役割を持つ。抗アセチルコリンレセプター抗体(抗AChR抗体)については,Lindstromらが1976年,重症筋無力症(MG)患者血清中に高率かつ特異的に出現することを明らかにした。抗アセチルコリンレセプター抗体(抗AChR抗体)は,アセチルコリンレセプター(AChR)に対して産生される自己抗体で,後シナプス膜上のAChRに質的,量的変化を惹起させ外眼筋,眼球筋,四肢筋等の易疲労性や筋力の低下を主訴とする重症筋無力症(myasthenia gravis;MG)の発症に重要な原因物質であり,MGの診断および治療経過の指標として広く利用されている。
異常値を示す疾患: 重症筋無力症
基準値: 0.2 nmol/l 以下
検体採取・測定条件
・早朝空腹時採血を原則とし,血清分離後すみやかに凍結保存 をする。
生理的変動
・胸腺腫を伴うMG患者の約90%に抗AChR抗体が,また胸腺腫を伴 わない症例でも陽性率65%が検出されると言われている。
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
関連項目
抗骨格筋抗体