免疫複合体・循環性免疫複合体(Clq・抗C3d抗体・mRF), IC: Immune complex CIC: Circulating immune complex


測定法:EIA C1q固相法

外注会社:SRL(平成17年6月16日より)
      
 SBS(旧住友)(平成17年6月15日まで)

臨床的意義
免疫複合体(IC)は,抗原抗体反応の結果形成され,補体系,凝固線溶系などを治性する。又,ICの補体結合能は強く細網内皮系の食細胞に捕捉されるために,組織中に沈着物として認められ,血中には存在しないと考えられている。一方循環性免疫複合体(CIC)は,組織中にはなく抗原抗体結合物に補体が結合した形で血中に認められるもので,血中での可溶性の機序と補体結合性の異なる,高分子CIC低分子CICの2つに分けられて存在し ている。検査の意義として,血中で生じた免疫複合体は,通常,貪食組胞に処理されるが,免疫複合体の多量の発生,抗体の産生不全や貪食組胞の機能低下などの病的な状態では,腎糸球体や血管壁に沈着て補体が活性化したり組織障害が起こる。免疫複合体の険出は,このような病的な状況が存在するかどうかを判断するのに有用である。現在,CICを補促する方法には,補体第一成分(C1)成分の亜成分の一つで,CIC結合性をもつC1qを利用した方法,補体を活性化するCICの最終産物であるC3d結合免疫複合体を補促する抗C3dモノクローナル抗体を用いた方法,リウマチ因子が免疫複合体を形成したIgGに対して結合能力をもっている事から,骨髄腫由来のモノクローナルリウマチ因子(mRF)を利用した方法などがある。

異常値を示す疾患
高値疾患: 膠原病 ・ 自己免疫疾患 ・ ウイルス性感染症 ・ IgA腎症 ・ 急性糸球体腎炎 ・ 紫斑病

基準値: 3.0μg/ml

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

検体採取・測定条件
・血清中のClq蛋白やα2マクログロブリン,高αグロブリン血清などは非特異反応が生じる。

関連項目

ANA
CH50
抗Sm抗体

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