血清補体価, CH50 ( homolytic complement activity)
平成15年4月1日より中止

測定法:Mayer法相対比濁法(平成14年7月1日より)
         
CH50法(平成14年6月28日まで)

外注会社:SRL

臨床的意義
 血清補体価(CH50)は,古典経路(C1〜C9)の総合的な活性を示す指標である。補体系には,抗原抗体複合物に補体第1成分(C1)が結合することにより活性化が始まる古典経路と,血中のD,B,P,C3,の関与で反応が始まる第二経路がある。補体成分はいったん活性化されると,各種の抑制因子などによる非可逆的な不活化を受け,もはや活性は示さなくなる。CH50の測定は,補体系異常の関与する疾患や先天性補体成分異常症などの診断・経過観察・治療効果判定に有用である。

異常値を示す疾患
高値疾患:  慢性関節リウマチ(RA) ・ 悪性腫瘍 ・ 感染症 ・ リウマチ熱

低値疾患: 急性糸球体腎炎 ・ SLE ・ DIC ・ 膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN) ・ 慢性肝疾患 ・ 肝硬変 ・ 先天性補体成分欠損症 

基準値: 25.0〜48.0 CH50/ml
       
30.0〜40.0 CH50U/ml(血清)(平成14年6月28日まで)

検体採取・測定条件
・補体成分は一般に不安定で,温度・pHなどの影響をうけやすいから,血清分離後,ただちに−20℃以下で保存する必要がある。
・採血後の血清分離,保存の段階で,血清を室温以下の低温に暴露すると,クリオグロブリンあるいは可溶性の類似物質が生じて,試験管内で補体古典経路を活性化し,C4,C2活性,ならびにCH50が低下を示す。特に肝疾患でおこりやすい。
・低補体価で注意を要するのは,採血後の低温における補体の活性化で,補体のcold activationと呼ばれる現象がある。

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

関連項目

IC
APCH50
C3
C4

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