抗カルジオリピンβ2グリコプロテイン�複合体抗体, CL・β2GPI( anti cardiolipin β2-glycoproteinI complex antibody) 

測定法:ELISA法

外注会社:SRL

臨床的意義
 抗リン脂質抗体(antiphospholipid antibody:aPL)の存在が反復性の流産・子宮内胎児死亡,全身の 動・静脈血栓症(特に下肢深部静脈血栓症,肺梗塞,脳梗塞など),あるいは血小板減少症などと密接に関連していることが判明し,これらの自己抗体と特有の病態を示す症例は抗リン脂質抗体症候群antiphospholipid syndrome:APS)と呼ばれる。最近抗カルジオリピン抗体(aCL)の中にはリン脂質と結合した血中のコファクター(β2-glycoprotein I:β2GP Iなど)と反応する抗体が明らかにされ抗カルジオリピンβ2グリコプロテインI複合体抗体(CL・β2GP I)と名付けられ,自己免疫性aCLとも呼ばれる。CL・β2GP IはaCLを含めて,APSの診断のために測定され,抗体価の推移から治療効果や再発の予知などに有用である。

異常値を示す疾患: 抗リン脂質抗体症候群・SLE・RA

基準値: 3.5 U/ml 未満

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

検体採取・測定条件
・溶血を避けて採血し,すみやかに血清分離する。凍結融解を繰り返さず非動化検体は定量値に影響を及ぼすので不可。
・APSの治療としてヘパリンやワーファリンを投与中の検体では正確なLA活性は一般に測定困難であるが,このような場合にもaCLの測定には影響はない。

関連項目


抗カルジオピリン抗体
クームス試験
抗DNA抗体

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