抗DNA抗体, DNA antibody 

平成17年3月28日より外注SRL

測定法:RIA 法 核医学診療室

臨床的意義
 
抗DNA抗体には、2本鎖DNAに反応するものと、1本鎖DNAのみと反応するものの2種類がある。検査法には主に1本鎖DNA抗体を検出するPHA法と、2本鎖DNAに特異的なRIA法がある。抗DNA抗体を測定する目的は膠原病の診断にあるが、中でも全身性エリテマトーデス(SLE)でよく検査される。PHA法は主にスクリーニングに用いられるが、SLEに対して疾患特異性が低いため、陽性の場合はRIA法での確認が望ましい。すなわち、PHA法でも検出されるIgM型抗1本鎖DNA抗体はSLE以外のさまざまな自己免疫疾患でも出現することが多いが、RIA法で検出されるIgG型抗2本鎖DNA抗体は活動期SLEに特異的に出現するためである。ただしPHA法で1,280倍以上の高抗体価が認められた場合はSLEの可能性が高い。一般に抗DNA抗体の力価は活動性に関連があり、急性活動期に陽性率、抗体価とも上昇し、非活動期には低下する。ステロイド剤や免疫抑制剤の投与により著しく低値になることがあるので注意を要する。 

異常値を示す疾患
高値: 全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性関節性リウマチ、混合性結合組織病(MCTD)、シェーグレン症候群など

基準範囲:  0〜61 IU/ml      

採取容器: 茶)試験管

関連項目

RA
抗ds DNA抗体
抗RNP抗体
抗Sm抗体
抗ss DNA抗体
抗SS-A抗体
抗SS-B抗体
抗核抗体
抗セントロメア抗体
免疫複合体
LE細胞

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