抗GAD抗体(Anti-GAD Antibody)


測定法:EIA法(平成27年11月2日依頼分より)

     RIA法(ヒトrecombinant GAD65)(平成27年10月31日まで)

外注会社:BML

臨床的意義
 グルタミン酸脱炭酸酵素(Glutamic acid decarboxylase:GAD)は、グルタミン酸よりγ-アミノ酪酸を合成する際に働く酵素であり、主に脳や膵ランゲルハンス氏島β細胞に存在します。抗GAD抗体は、インスリン依存型糖尿病(IDDM)における自己抗体であり、発症早期のIDDM患者の血中に高率に出現することが報告されています。 GADには、分子量が異なる少なくとも2種のisoform、GAD65(分子量:65000)とGAD67(分子量:67000)が存在します。ヒトの膵β細胞では主にGAD65が発現してお り、IDDM患者における抗GAD抗体の主たる標的であることが知られています。本検査は、リコンビナントヒトGAD65を抗原として用いたRIAにより、抗GAD65抗体を測定いたします。また、抗GAD抗体は、臨床的にIDDMと診断される以前より血中に出現するため、IDDMの早期診断のみならず発症の予知および、当初はインスリン非依存型糖尿病(NIDDM)と診断され、徐々にIDDMの病態を呈するようになる、いわゆるslowly progressive IDDMの診断にも有用と考えられます。

基準値:  5.0U/mL未満(平成27年11月2日依頼分より)
       1.4U/mL以下(平成27年10月31日まで)

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管  

関連項目

インスリン, Insulin(IRI)
C−ペプチド(CPR)
インスリン抗体
抗ランゲルハンス氏島抗体(ICA)

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