抗IA−2抗体 

測定法:RIA法

外注会社:BML

臨床的意義
 1型糖尿病は、自己免疫機序により膵β細胞の破壊によって発症する自己免疫疾患であり、1型糖尿病患者の血中には抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体(抗GAD 抗体)、抗インスリン自己抗体などのさまざまな膵島に対する自己抗体の存在が知られています。IA−2 は膵β細胞に発現している受容体タイプのチロシンホスファターゼ類似蛋白とされ、その自己抗体である抗IA−2 抗体は抗GAD 抗体などと同様に1型糖尿病患者の血中に高率に存在します。
抗IA−2 抗体は小児の1型糖尿病の発症時に高率に検出されると報告されており、罹病期間が長くなる、又は年齢が高くなると陽性率が低下します。また、抗GAD 抗体は小児では陽性率が低く、思春期から成人にかけて陽性率が高くなり、更に抗IA−2 抗体値と抗GAD 抗体値の間には相関関係が認められないことから両抗体を測定することにより、抗IA−2 抗体または抗GAD 抗体を単独に測定するよりも1型糖尿病のスクリーニングとして効果的と報告されています。
本検査は、ヒトIA−2 蛋白の細胞内ドメインであるC 末端(アミノ酸604-979)を用いた遺伝子組換
えIA−2 抗原を使用しており、患者血清中のヒト膵細胞抗原IA−2 に対する抗体を特異的に測定できます。


基準値: 0.4U/mL 未満

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管


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