マトリックスメタロプロテアーゼ-3,   Matrix Metalloproteinase-3(MMP-3)
平成19年12月17日より院内実施
外注会社:BML(平成15年4月1日より平成19年12月14日まで)
     大塚(平成15年3月31日まで)

臨床的意義
MMP-3は生体内の細胞外マトリックスであるプロテオグリカン、フィブロネクチン、コラーゲンなどを分解する酵素である。 関節リウマチ(RA)患者の関節液や血清中には高濃度のMMP-3が認められ、MMP-3がRAの発症に大きな関連があると考えられている。 そのメカニズムは、滑膜表層細胞や繊維芽細胞から分泌された不活性型のproMMPsが膜型MMPなどの作用により活性化され、関節軟骨破壊に関与するため血中濃度が上昇すると考えられている。 特にMMP-3は、この軟骨破壊に大きな役割を果たしているとされる。 MMP-3は早期からの滑膜増殖を反映するため、発症1年以内の早期RAでも高値を示す。 またMMP-3は、リウマチ因子などの自己免疫検査や、CRPなどの炎症マーカーと比べ実際の関節破壊の程度を反映するため、病状の把握や治療効果の判定に有用である。 さらに、MMP-3は変形性関節症(OA)や外傷性関節炎(TA)、痛風などでは一般に高値を示さないとされるため、これらの鑑別診断にも有用である。

適応疾患: RA

測定法:ラテックス免疫比濁法

測定機器:日本電子BM8040(平成26年3月24日より)
     日本電子BM2250(平成19年12月17日より平成26年3月20日まで)

測定試薬:パナクリア MMP-3「ラテックス」(積水メディカル株式会社)

基準値:男:36.9〜121.0 ng/mL    女:17.3〜59.7 ng/mL

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

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