特異的IgE検査
外注会社:BML(令和4年7月29日より)

測定法:蛍光酵素免疫測定法
 
   RIA法(平成15年3月31日まで核医学診療室で実施)

測定機器:Phadia 250(平成21年12月22日より令和4年7月28日まで)
           
 ユニキャップ100(平成21年12月21日まで)

臨床的意義
 ヒトにおけるアレルギー反応は、従来、即時型、もしくはアナフィラキシー型と呼ばれるT型から、遅延型と呼ばれるW型までに分類されていたが、これらの型は別々に起こっているのではなく、アレルギー疾患においてはこれらの型の反応が同時に、あるいは時間をおいて誘導されていると考える方向に進んでいる。IgEはこれらの反応のうち、従来のT型反応、すなわち、即時型反応に関与しているとされる。抗原(アレルゲン)が体内に侵入して、肥満細胞や好塩基球の表面にあるそのアレルゲンに特異的なIgEと結合することにより、これらの細胞の刺激が惹起される。肥満細胞や好塩基球は、細胞内に多数の顆粒を有し、抗原刺激により、ヒスタミンやプロテアーゼなどの化学伝達物質や、プロスタグランジンD2やロイコトリエンC4といったエイコサノイドを遊離させ、好酸球性の炎症を引き起こすことが即時型アレルギーの本態と考えられている。アレルギーの治療で最も重要なことは、原因物質であるアレルゲンとの接触を避けることであり、そのため、各個人におけるアレルゲンの検索は非常に重要である。アレルゲンの検索方法としては、in vivo検査として皮膚テスト、誘発試験、in vitro検査としては、アレルゲン特異IgE抗体測定や、ヒスタミン遊離テストがある。皮膚テストは一度に多くのアレルゲンの検索ができ、早く結果が得られる。しかし、手間の問題やまれに起こるショックの問題、さらに、使用中の抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬が結果に影響する、などのため、最近ではアレルギー専門医以外ではあまり行われなくなってきている。

基準値: 0.34 UA/ml以下:陰性

採取容器:
茶)生化学一般用分離剤入り試験管

アレルゲンの内容
吸入性アレルゲン(花粉)

[イネ科植物]  ハルガヤ、カモガヤ
[雑草]  ブタクサ、ヨモギ
[樹木]  ハンノキ(属)、スギ、ヒノキ
吸入性アレルゲン(花粉以外)
[動物]  ネコ皮 、イヌ上皮、イヌ皮、ハムスター上皮 
[真菌(カビ)]  アスペルギルス、カンジダ、アルテルナリア、黄色ブドウ球菌B、トリコフィトン
[ダニ]  ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ
[室内塵]  ハウスダスト1、ハウスダスト2

食物性アレルゲン
卵白、卵黄、オボムコイド、鶏肉、小麦、米、ソバ、カニ、エビ、サバ、大豆、ミルク

マルチアレルゲンその他
カビ、動物上皮

 

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