肝細胞増殖因子, HGF ( hepatocyte growth factor) 


測定法: EIA法

外注会社: BML(平成15年3月31日まで大塚ELISA法)

臨床的意義
 
肝炎や肝障害時に血中HGFレベルは増加し,mRNAも肝臓で強く発現し,肝再生の終結とともにHFG活性,mRNAレベルいずれもすみやかに低下することから,HGFは生理的に重要な役割を果たしている肝再生因子と考えられている。したがって,劇症肝炎だけでなく,急性肝炎をはじめとした各種肝疾患患者では血清HGFレベルが変動する。とくに劇症肝炎(亜急性型)でプロトロンビン時間,ヘバプラスチンテストが異常値を示すよりも早期に血清HGF値が上昇している症例が確認され,血清HGFの測定は劇症肝炎の予知に有用であり,とりわけ予後不良とされる劇症肝炎亜急性型における血漿交換療法等の特殊治療導入の時期決定の指標となり,本疾患の救命率向上に役立つ検査と考えられている。

異常値を示す疾患
高値疾患: 劇症肝炎 ・ 急性肝炎 ・ 慢性肝炎 ・ 肝硬変 ・ 肝癌 ・ 原発性胆汁性肝硬変 ・ 臓器再生時(移植,肝以外の臓器傷害など)

基準値: 0.39ng/mL 以下

生理的変動
妊娠時高値を示す。

採取容器:BML(B-3

関連項目

PT
HPT
GOT
GPT
TBil

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