レプトスピラ抗体, Leptospira antibody
平成15年4月1日より中止


測定法:細菌凝集反応

外注会社:SRL

臨床的意義:
 レプトスピラ病は,急性の熱性疾患で,人畜共通感染症の一つである。レプトスピラは,ネズミ,イヌ,ウシ,ウマ,ブタなどの家畜や野性動物などの尿中に排泄され,主として水を通してヒトに経皮感染する。臨床症状は,ほとんど症状のない軽症のものから,ワイル病と呼ばれ,黄疸,出血,腎障害を主徴とし,致命率の高い重症型まで多彩である。まれに,汚染水による経口感染例もある。レプトスピラ病は職業病の傾向が強く,農村では水田などの湿式農業の従事者,都市では魚屋や鮨屋などの飲食業者や工事関係者が危険度の高い職業である。患者の発生は1年を通してみられるが,7〜12月に多発の傾向がある。

適応疾患
ワイル病(黄疸出血性レプトスピラ症) ・秋やみA ・秋やみB ・秋やみC ・カニコーラ(イヌ型レプトスピラ症)

基準値: 20倍未満 

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

検体採取・測定条件
・単一血清のみでも40倍以上の抗体価を示せばレプトスピラ病の可能性が高い。発症早期には抗体価の上昇が不充分であるのでペア血清による確認が必要である。ペア血清で4倍以上の上昇があればレプトスピラによる急性感染症と診断する。
・急性期患者血清のスクリーニングテストで,5種の抗原すべてを凝集した場合には,リウマチ因子の影響 が考えられるのでRAテストを試みる必要がある。
・血漿を用いると,操作の途中でフィブリンが析出して凝集像と見誤る場合がある。

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