大腸菌O157LPS抗原, 大腸菌O-157LPS抗体 Escherichia coli O157


測定法:ELISA法(抗原)、ラテックス凝集法(抗体)

外注会社:SRL

臨床的意義
 
 大腸菌O157の典型的な症状は、出血性下痢と激しい腹痛であるが、水様性下痢程度で経過する場合も多い。しかし、最も注意を要するのは、胃腸炎症状の後5〜7日目ころより続発することがある溶血性尿毒症症候群(HUS)である。HUSを発症する危険率は、5歳以下の小児で約5%と高く、特に痙攣をはじめとした脳炎を呈した患者では死亡率も高い。糞便から菌を検出することはもちろんであるが、菌が検出できるのは下痢発症後5日程度までである。その時期を過ぎると原因菌を検出することは困難になる。しかし、HUSを発症するのは下痢発症後1週間程度経過してからである。すなわちHUS発症時には、すでに初発時から時間経過していることや抗生剤が投与されていることが多く、原因菌の分離が非常に困難であり実際には原因菌が検出されない場合が多い。この種の患者の場合、血清診断が本症診断の一助として有効である。

基準値: (-)

採取容器 抗原:
塩野義(  抗体:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
  

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