ヘリコバクター・ピロリ菌, Helicobacter pylori (培養法) 
平成15年4月1日より中止


外注会社: BML

臨床的意義
 
 1983年にMarshallおよびWarrenにより、病理組織学的に胃炎および消化性潰瘍、特に十二指腸潰瘍と診断された患者の胃底部粘膜に、微生物が存在することが確認され、Campylobacter pyloridisと名付けられた。その後、Goodwinらによりまったく新しい微生物としてHelicobacter pylori と命名された。その後の研究により、胃腸内疾患における重要性が高く認識されるようになった。Helicobacter pyloriの存在が病理組織学的に確認された胃炎および消化性潰瘍と相関することは、除菌が潰瘍の再発を抑える効果がある。

測定法:培養法

基準値: (-)

各検査法の比較

  検査法 長所 問題点
侵襲的検査法 培養法 ・特異性が高い
・菌株の保存タイピングが可能
・薬剤感受性試験が可能
・判定まで4〜7日
・採取エラーが起こる可能性あり
鏡検法 ・特異性が高い
・菌量が少なければ偽陰性
・採取エラーが起こる可能性あり
迅速ウレアーゼ法 ・迅速かつ簡便
・判定に技術を要さない
・比較的安価
・除菌後の偽陰性
・採取エラーが起こる可能性あり
PCR法 ・高感度
・遺伝学的多様性の研究可
・コンタミネーション
・死菌、生菌の区別がつかない
・手間がかかる

非侵襲的検査法
抗Helicobacter pylori 抗体 ・迅速かつ簡便
・疫学的調査に有効
・過去の感染に対して偽陽性
・除菌後の偽陽性
13C尿素呼気試験 ・迅速かつ簡便
・高精度
・尿素の服用方法、体位、口内細菌などで偽陽性
便中Helicobacter pylori抗原 ・現在の感染を反映 ・Helicobacter mustelaeとの交差性

採取容器: BML(HP


 

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