免疫グロブリンD, IgD(Immunoglobulin D)
中止:平成30年12月7日まで
測定法:ラテックス凝集免疫法
外注会社:SRL
臨床的意義
IgDはIgEの次に少ない免疫グロブリンであり,IgD 産生細胞は骨髄,リンパ節,脾,唾液腺,乳腺,扁桃,腸管粘膜などに分布している。リンパ球膜上あるいは分泌液中での細菌-IgD相互作用により,上気道感染の防衛上IgDが重要な働きをしていると考えられる。血清IgDの測定は,とくにIgD型骨髄腫(形質細胞腫)と原因不明の周期性発熱を伴う高IgD血症の場合に重要である。また生理的意義が明らかではないので疾患と関連して測定されることは少ないが,各種疾患で異常値を示す場合がある。
異常値を示す疾患
高値疾患
多クローン性高IgD血症:慢性感染症(結核,骨髄炎)・単クローン性高IgD血症:主に骨髄腫 (IgD型骨髄腫)
低値疾患
IgD欠損の家系(常染色体劣性)・原発性 免疫不全症
基準値: 0〜9 mg/dL
小児の基準値
他の免疫グロブリンと比べ、個体差を反映して各年令共、上限値に変動が認められる。生直後は、検出感度以下で、8〜10歳で50パーセンタイル値、5〜6mg/dLのピークに達し、以降徐々に低下して3歳レベルの3mg/dL前後で、成人レベルが維持される。
検体採取・測定条件
・4℃室温保存をすると,徐々に分解するため,必ず凍結する。
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管