プレセプシン: presepsin

測定法: CLEIA 法

外注会社:LSI

臨床的意義
プレセプシンは、敗血症患者の血中で高値を示すマーカーとして同定された分子量約13kDa の糖タンパク質であり、2008年には化学発光酵素免疫測定法に基づく本キットを当社が開発しました。その後、本キットを用いた臨床評価が進められ、その臨床研究の成果は国内外において多数発表され、敗血症診断に有用なバイオマーカーとして注目されています。特に、プレセプシンは敗血症診断において、従来用いられているバイオマーカーであるプロカルシトニン、CRP に比べ半日〜数日早く陽性を示すという報告があり、一刻を争う敗血症治療において非常に有用な特長と言えます。また、プロカルシトニンは敗血症発症後の経過の如何にかかわらず測定値が低下する傾向がある一方、プレセプシンは経過良好群では測定値が低下し、経過不良群では測定値が高値を維持する傾向があります。このことからプレセプシンは敗血症の臨床経過をより正確に表わすことが示されています。さらにプロカルシトニン、CRP は炎症マーカーであることから外傷や熱傷、手術など侵襲による影響を受け、偽陽性を示す症例のあることが知られていますが、プレセプシンはそのような侵襲の影響を受けず、偽陽性を示さないことも大きな特長です。こうした特長から、救命救急領域や重症感染症等の診断領域において、プレセプシンは新規敗血症バイオマーカーとしてその有用性が期待されています。


基準値: 314 pg/mL未満

       

採取容器:ヘパリンNa


先頭に戻る    前ページに戻る