酒石酸抵抗性酸フォスファターゼ, TRACP-5b

平成27年6月19日より新規契約


外注BML


臨床的意義
酒石酸抵抗性酸性フォスファターゼ−5b(Tartrate-resistant Acid Phosphatase 5b)は、骨の代謝(骨吸収)に直接関係し、骨吸収によってできる骨の分解産物とともに血中に放出されるため、骨吸収の亢進に伴い血中のTRACP−5b も増加する。ヒトでは、骨(破骨細胞)のみに由来するため、骨吸収の状態を正確に反映すると言われている。このため、代謝性骨疾患及び骨転移(代謝性骨疾 患や骨折の併発がない肺癌、乳癌、前立腺癌に限る)の診断補助並びに治療経過観察時の補助的指標として有用である。また、骨粗鬆症の診断及び治療効果判定 に有用であり、日本骨粗鬆症学会による骨粗鬆症診療における骨代謝マーカーの適正使用ガイドラインに骨吸収マーカーとして記載されている。
なお、血中には、マクロファージなどに由来する酸性フォスファターゼ(TRACP−5a 等)も存在するが、破骨細胞に由来するTRACP−5b だけを測定する。

測定方法: EIA法

基準範囲: M 170〜590 mU/dL  F (YAM) 120〜420 mU/dL
YAM(Young Adult Mean:若年者成人平均値):健常閉経前女性(30〜44歳)で確立された平均±1.96SDの範囲の値。


採取容器:
茶)生化学一般用分離剤入り試験管 

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