CA602
平成14年3月31日中止


測定方法: EIA法

外注会社: BML

基準範囲:  63 U/ml以下

臨床的意義

 CA602はヒト卵巣明細胞腺由来細胞株を免疫原として作成された2種のモノクローナル抗体により認識されるコア蛋白抗原で、その認識部位はCA125を認識するOC125の認識部位とは異なるものの、極めて類似していることが認められている。CA602はCA125ときわめて類似しており、漿液性嚢胞腺癌における陽性率は高いが、良性腫瘍における偽陽性率も比較的高いという相関性を示すが、両者の測定値が解離する例もみられるので、全く同一の腫瘍マーカーではない。CA602の特徴は発現頻度の最も高いものの一つである漿液性嚢胞腺癌に高い陽性率を示すことである。また健常女性における年代別では、測定に支障はきたさないものの30〜40代に若干のピークが認められる。月経周期においては月経期から卵胞前期にかけて高値をとる傾向があり、また妊娠初期の5週から11週に高値をとる傾向がある。CA602の最大の特徴は測定感度が4U/mlであり低濃度において安定したデータが得られるということである。従って卵巣癌の早期発見や治療効果の判定、転移そしてマーカーの微増をもって判定する再発の早期診断には、より適していると考えられる。

異常値を示す疾患 
高値疾患
悪性腫瘍の陽性率: 卵巣癌(76.0%) 、子宮体癌(33.5%)

良性疾患の陽性率: 子宮内膜症(56.7%)、子宮筋腫(25.3%)

採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管

生理的変動
・月経期から卵胞期前期及び妊娠初期(5〜11週)は高値を示す傾向が ある。

関連項目

CA125
CA54-61
CA72-4
SLX
AFP 
LD

先頭に戻る    前ページに戻る