エラスターゼ1, EL-1 ( elastase-1 )
平成19年12月17日より院内実施
外注会社:SRL(平成19年12月14日まで)
臨床的意義
エラスターゼはエラスターゼ1と2があり、前者は血中でα1アンチトリプシンと90%が結合した遊離型と結合型を測定している。
エラスターゼは白血球・血小板・脾などにも存在し,急性炎症などの情報となる顆粒球エラスターゼとは,免疫学的に区別される。
エラスターゼは血中では結合組織の弾性線維エラスチンを,特異的に加水分解する膵外分泌酵素で,膵の腺房細胞にプロエラスターゼとして局在し,腸に分泌されてトリプシンより活性化される。
意義としては,膵癌(特に膵頭部)に伴う膵炎を反映して,比較的早期から高頻度に異常高値を示すことから、膵疾患の診断の指標あるいは経過観察に有用である。
測定方法:ラテックス凝集法(平成16年4月1日より)
RIA・2抗体法(平成16年3月31日まで)
測定機器:日本電子BM6050(平成26年3月24日より)
日本電子BM2250(平成19年12月17日より平成26年3月10日まで)
測定試薬:イアトロIRE1U(株式会社LSIメディエンス)
基準範囲:300 ng/dL 以下
院内実施に伴う基準値の変更はありません。(平成19年12月17日)
81〜296 ng/dL(平成16年3月31日まで)
400 ng/dL 以下(OML:平成12年3月31日まで)
異常値を示す疾患
高値疾患:急性膵炎・膵癌・慢性膵炎(再燃期)
採取容器:茶)生化学一般用分離剤入り試験管
関連項目