エストロゲン受容体, ER(estrogen receptor) 


測定方法 : IHC法

外注会社 : SRL


臨床的意義

 estrogen receptor (ER)は、ステロイドホルモン、甲状腺ホルモン、ビタミンDなどの疎水性ホルモンに対する核内受容体スーパーファミリーの一つでERは、1986年Chambonらによって構造が明らかにされた。ERはestrogenと結合することで活性化され、DNA転写因子として作用する。従来ERは、1種類と考えられてきたが、近年新たなER(ERβ)が発見され、これまでのERは、ERαと呼ばれている。ERβの生理作用は、未知であり臨床的には従来のER(ERα)のみが測定の対象となる。estrogenは、女性における第二次性徴の発現や生殖機能のみならず、骨代謝、心血管系の機能調節、また一部に腫瘍の増殖にも重要な役割を果たし、乳腺、子宮内膜細胞のほか、血管平滑筋、髄膜細胞などにERの発現が認められる。ERは、乳癌などのホルモン依存性増殖を示す腫瘍の治療法選択、また予後の判定に重要な検査となっている。

異常値を示す疾患 
高値疾患: 乳癌


提出材料:パラフィンブロック
 


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